帝国議会答弁とは? わかりやすく解説

帝国議会答弁

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 07:00 UTC 版)

下村定」の記事における「帝国議会答弁」の解説

1945年11月28日帝国議会衆議院本会議において、斎藤隆夫議員より軍国主義発達した理由について見解問われた際、陸軍大臣として以下のように答弁した。 「いわゆる軍国主義発生つきましては、陸軍致しましては、陸軍内の者軍人としての正しきものの考え方誤ったこと、とくに指導地位あります者がやり方悪かったことと、これが根本であると信じます。このことが内外いろいろな情勢と、複雑な因果関係生じまして、ある者は軍の力を背景とし、ある者は勢い乗じまして、いわゆる独善的な横暴な措置をとった者があると信じます。ことに許すべからざることは、軍の不当な政治干渉でありますかようなことが重大な原因となりまして、今回のごとき悲痛な状態を、国家もたらしましたことは、何とも申し訳がありませぬ。私は陸軍最後にあたりまして、議会通じてこの点につき、全国民諸君衷心からお詫び申し上げます陸軍解体致します過去罪責対しまして私共今後事実をもってお詫び申し上げること、事実をもって罪をつぐなうことは出来ませぬ。まことに残念でありますが、どうか従来からの国民各位のご同情訴えまして、この陸軍過去における罪悪のために、ただいま齋藤君の御質問にもありましたように、純忠なる軍人功績抹消し去らないこと、ことに幾多戦没英霊にたいして、深き同情を賜らんことをこの際切にお願いいたします。」 これは、下村自身考えた草案で、終戦直後軍部とくに陸軍指弾する空気強かった時期だけに、本人かなりの反発覚悟して壇上上がったが、果たし議会反応彼のメモによれば「この答弁中には案外罵声もなく野次もなく、中頃から終りにかけては満場から度々拍手起こり中にはハンカチ取り出して涙を拭う議員見受けられた。」という好意的なもので、「日本国民の底には深い理解同情のあることを察してしみじみとありがたく感涙押さえて演壇下った。」と記している。なお、直後同席していた米内光政海軍大臣にも答弁求められたが、米内斎藤質問には海軍大臣答弁求めることが議事録にないことを理由拒否し場内憤激買った

※この「帝国議会答弁」の解説は、「下村定」の解説の一部です。
「帝国議会答弁」を含む「下村定」の記事については、「下村定」の概要を参照ください。

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