差別表現とされた経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 15:14 UTC 版)
「チョン (蔑称)」も参照 「バカチョン」という言葉がマスコミ各社で、いつから自粛されるようになったのかははっきりしていないが、「バカチョンカメラ」という語に対し差別表現であるとマスメディア等が抗議を受けた例としては、1975年2月にエジプトから帰国した三笠宮崇仁親王がNHKにて「バカチョンカメラをもってゆくべきだった」と語った際のものが古い。もともと朝鮮人を表す差別用語としての「チョン」という語が存在していたために「馬鹿な朝鮮人でも」「馬鹿でも朝鮮人でも」という差別的な意味と混同されて認識されることも多く、少なくとも2000年代前半には自粛されるようになっていったと考えられる。NHKによって発表された「NHKの考える放送可能用語」に民放各社が追従するようになった2008年以降の日本では、特に放送業界において反射的に放送禁止用語となり、廃語になっている。 1992年には、西村京太郎作品に「バカチョンカメラ」という表現があると、全国在日朝鮮人教育研究協議会(現全国在日外国人教育研究協議会)広島が抗議したことにより光文社と講談社発行の書籍が回収され、改訂版で謝罪文を掲載した。八巻正治も自著「羊の国から学んだこと」の中で「全自動カメラのことを『バカチョンカメラ』などと言う人もいますが、これは『バカ=知的ハンディキャップを有した人や、チョン=チョソン(韓国・朝鮮の人々)でも写せるカメラ』を意味する差別表現であることを、どれほどの人が理解しているのでしょうか?」と記している(同書38p)。 三省堂が発行する新明解国語辞典では、1981年2月1日に発行された第3版では見出し語として「ばかちょんカメラ」が存在したが、2011年に発行された第7版では既に見出し語からなくなっている。 また、高度な技能及び知識を必要とせず、簡単便利に使えることを意味する語としての利用例を見つけることができる。
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