小松原_(座間市)とは? わかりやすく解説

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小松原 (座間市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/18 02:28 UTC 版)

日本 > 神奈川県 > 座間市 > 小松原 (座間市)
小松原
町丁
北緯35度29分50秒 東経139度25分44秒 / 北緯35.497267度 東経139.428781度 / 35.497267; 139.428781
日本
都道府県  神奈川
市町村 座間市
人口情報2023年令和5年)8月1日現在[1]
 人口 4,834 人
 世帯数 2,312 世帯
面積[2]
  0.682734742 km²
人口密度 7080.35 人/km²
設置日 1974年昭和49年)11月1日
郵便番号 252-0002[3]
市外局番 046(厚木MA[4]
ナンバープレート 相模
ウィキポータル 日本の町・字
ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字
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小松原(こまつばら)は、神奈川県座間市町丁。現行行政地名は小松原一丁目から小松原二丁目。住居表示実施済み区域[5][注釈 1]

地理

座間市の東部に位置し、南にひばりが丘、南西に栗原、西に広野台、北に相模が丘、東に大和市中央林間西と大和市南林間と接している。

歴史

この土地は、古くは座間野・芝原(しばあら)と呼ばれた、座間入谷村と四ツ谷村の入会地であり[6]、旧地籍は大字座間入谷飛地・大字四ツ谷飛地であった。1875年正式に座間入谷の小字として地籍名になっていたこの小松原に[7]1899年座間入谷皆原の野口高吉と芥川松太郎が、本村から星の谷道を片道5キロの道のりを毎日歩いて通い、開墾したのが始まりである。両氏が本村から移住したのは1905年で、両氏の名前を取って「高松新開」、あるいは本村である座間入谷皆原の人たちが1912年移住しはじめたので「皆原新開」と言っていた[注釈 2][注釈 3][8]。移住してもまだ電灯もなく、井戸を掘削するのに大変難儀し、本村である座間入谷皆原の野口・芥川両家親戚縁者一同総出延べ53人[9]で約25メートルの赤土(関東ローム層)を掘り抜き、やっと地下水をくみ上げることができたと伝えられている[注釈 4]。その後各地から移住者が増え、地籍の名から小松原新開と呼ばれるようになった[10][11]

戦前・戦中・戦後にかけて、幸い小松原は広野台相模が丘と共に軍用地の買収を免れて畑の耕作は従来通り続けられた[12]

耕地では主に陸稲甘藷を栽培した[注釈 5]1955年には町営水道が給水開始、1957年座間町の企業誘致により工場が進出し、並行して宅地化が進んだ。

年表

大字小字・飛地の整理に関して追記

日産自動車座間事業所内第二・第三地区は、行政地名として「座間入谷」と「栗原」の大字が実存している[17][18]。日産自動車座間事業所は事業所登録所在地を「座間市広野台二丁目10番1号」としているが、すでにその住居表示の土地は、イオンモール座間・物流センターほかに売却されている。日産神奈川販売株式会社カレスト座間店の所在地は座間市広野台二丁目10番3号となっている。

世帯数と人口

2023年(令和5年)8月1日現在(座間市発表)の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
小松原一丁目 801世帯 1,577人
小松原二丁目 1,511世帯 3,257人
2,312世帯 4,834人

人口の変遷

国勢調査による人口の推移。

人口推移
人口
1995年(平成7年)[19]
4,374
2000年(平成12年)[20]
4,625
2005年(平成17年)[21]
4,882
2010年(平成22年)[22]
4,813
2015年(平成27年)[23]
4,888
2020年(令和2年)[24]
4,918

世帯数の変遷

国勢調査による世帯数の推移。

世帯数推移
世帯数
1995年(平成7年)[19]
1,457
2000年(平成12年)[20]
1,617
2005年(平成17年)[21]
1,773
2010年(平成22年)[22]
1,894
2015年(平成27年)[23]
2,012
2020年(令和2年)[24]
2,112

学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる(2022年12月時点)[25]

丁目 番・番地等 小学校 中学校
小松原一丁目 全域 座間市立相模野小学校 座間市立相模中学校
小松原二丁目 全域 座間市立旭小学校 座間市立東中学校

事業所

2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[26]

丁目 事業所数 従業員数
小松原一丁目 139事業所 2,436人
小松原二丁目 83事業所 1,403人
222事業所 3,839人

事業者数の変遷

経済センサスによる事業所数の推移。

事業者数推移
事業者数
2016年(平成28年)[27]
217
2021年(令和3年)[26]
222

従業員数の変遷

経済センサスによる従業員数の推移。

従業員数推移
従業員数
2016年(平成28年)[27]
3,814
2021年(令和3年)[26]
3,839

交通

施設

その他

日本郵便

参考文献

  • 『座間の地名』執筆・編集 座間市文化財調査員協議会 平成17年3月31日・座間市教育委員会発行
  • 『座間の語り伝え7村制編1村の起こり』発行:昭和61年

脚注

注釈

  1. ^ 不動産登記法に基づく地番整理(地番の付け直し)は実施せず。
  2. ^ 芥川松太郎や野口高吉がこの地ヘ移住したのは、当時皆原の近くには桜田(神奈川県立座間高等学校付近)のような水田しかなく、それもわずかで、このため畑を広く耕作しなければならなかったのだが、その畑も皆原から四キロ以上離れた所しかなくて、手車を引いて耕作に通うには非常に困難であったからだった。特に松太郎の妻のコトが下鶴間新開の出身で、このような所へ住むことを納得したことと、高吉が同志として移住を決意したことが、小松原開拓の陰の原動力であったと思われる。引用元:『座間の語り伝え7村制編1』p72~p73村の起こり
  3. ^ 江戸時代に開発された土地を「新田」、明治以降のものは「新開」、戦後のものは「開拓」と呼ばれている。
  4. ^ 野口高吉と芥川松太郎が定住を決意し移住した1905年9月に井戸掘りを始めた。『座間の地名』p20
  5. ^ 1953年畑地灌漑用水路西幹線が通水したが、新田宿座間・座間入谷の三地区の農家は水田があり困らないこと、工事負担金と使用量が相当高額になってしまうことが理由で組合に加入しなかったため、旧座間入谷の小松原とひばりが丘一丁目全域・五丁目一部は利用できなかった。※栗原は用水組合に加入したため、ひばりが丘の旧栗原分・東原さがみ野ほか栗原全域で灌漑用水を利用できた。座間町の工場誘致と宅地化が進み、畑地灌漑用水路は役目を終え、1970年3月、用水を管理していた「相模原畑地灌漑土地改良区」が解散し通水終了。『座間むかしむかし第25集』p8~p11相模が丘(芝原)の移り変わり5食糧難と畑地灌漑・『座間の地名』p25
  6. ^ 大字座間入谷小松原、字向長窪の東半分、字向二ツ塚、字西二ツ塚、字平久保の一部と大字四ツ谷字二ツ塚の座間街道以南。『座間の地名』付録昭和3年刊行「神奈川県高座郡座間村地番反別入図」の「高座郡座間村全略図」
  7. ^ 住居表示を同時実施せず、字丁目とした。小松原が大字、1丁目・2丁目が小字の「字丁目」方式。
  8. ^ 『広報ざま』第37号 昭和49年11月1日発行p4に「小松原・広野台の字名を変更、広野台は広野台1丁目・2丁目、小松原は小松原1丁目・2丁目と字名が変わります~中略~なお、地番については現在の地番をそのまま使用しますからみなさんのご協力をお願いします。※原文ママ」と記述あり。
  9. ^ 不動産登記法に基づく地番整理(地番の付け直し)は実施せず。
  10. ^ 例・小松原一丁目○番1号

出典

  1. ^ a b 町丁字別年齢別人口統計表(令和5年)” (CSV). 座間市 (2023年8月8日). 2023年8月16日閲覧。 “(ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. ^ 『国勢調査町丁・字等別境界データセット』(CODH作成)”. CODH. 2023年8月16日閲覧。(CC-BY-4.0)
  3. ^ a b 小松原の郵便番号”. 日本郵便. 2023年8月9日閲覧。
  4. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. ^ a b 小松原地区(平成9年10月20日施行)”. 座間市. 2023年8月16日閲覧。
  6. ^ 『座間むかしむかし第3集』4頁・字名の起こり・『座間の地名』p20
  7. ^ 『座間の地名』p50
  8. ^ 橋本の歴史ガイドブック改訂版”. 橋本の歴史を知る会. 2024年12月28日閲覧。※p24に記述あり。
  9. ^ 『座間の地名』p20
  10. ^ 『座間の地名』p20・p21・p50
  11. ^ 神奈川県座間市 (14216)”. 農業集落境界データセット. 2024年11月2日閲覧。
  12. ^ 『座間むかしむかし第25集』p8 相模が丘(芝原)の移り変わり 5食糧難と畑地灌漑
  13. ^ 『座間の語り伝え7村制編1』p70村の起こり
  14. ^ 座間市字概略図”. のうかる. 2016年12月7日閲覧。
  15. ^ 『座間の地名』p20
  16. ^ 『座間の地名』p20
  17. ^ 投票区別地番表6頁”. 「座間市議会議員選挙・座間市長選挙」令和6年9月22日執行. 2024年12月28日閲覧。
  18. ^ 座間市字概略図”. のうかる. 2016年12月7日閲覧。
  19. ^ a b 平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
  20. ^ a b 平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
  21. ^ a b 平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
  22. ^ a b 平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
  23. ^ a b 平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
  24. ^ a b 令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) -男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2022年2月20日閲覧。
  25. ^ 小・中学校の通学区域” (2022年12月7日). 2023年8月16日閲覧。
  26. ^ a b c 経済センサス‐活動調査 / 令和3年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 事業所数、従業者数(町丁・大字別結果)”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2023年9月15日閲覧。
  27. ^ a b 経済センサス‐活動調査 / 平成28年経済センサス‐活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  28. ^ 郵便番号簿 2022年度版” (PDF). 日本郵便. 2023年7月17日閲覧。

関連項目




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