密貿易の発覚と処刑とは? わかりやすく解説

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密貿易の発覚と処刑

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 08:41 UTC 版)

伊藤小左衛門」の記事における「密貿易の発覚と処刑」の解説

寛文7年1667年)、長崎浜町居住江口伊右衛門下人で、筑後柳川にあった正行平左衛門という者が、柳川藩当局訴え出たことから、伊藤小左衛門密貿易発覚した。その訴えは、伊右衛門対馬小茂田左衛門共謀して武具朝鮮密売したというものであった伊右衛門柳川藩長崎蔵屋敷で捕え、牢舎入れて取調べ進めた結果密貿易関わる者達が判明した訴えをうけた藩留守居役により、柳川沖端町喜左衛門ほか9名が3月24日26日捕らえられた。喜左衛門対馬小茂田左衛門らと申しあわせて船頭として朝鮮渡り、9名の者を水主として雇ったことが判明。兄の油屋右衛門新大工町家持)の名代として朝鮮渡った築町借家六右衛門4月15日捕らえられた。密貿易組織の「張本ちょうほん)」とみなされ伊藤小左衛門は、6月25日長崎之浦で福岡藩士捕らえられ五島町預けられた。25日には長崎浜町乙名浅見左衛門捕らえられた。主犯格の1人油屋右衛門築町塩屋太兵衛炉粕町中尾弥次兵衛、そして対馬小茂田左衛門亀岡右衛門、扇角右衛門、さらに福岡領の高木惣十郎篠崎伝右衛門前野孫右衛門唐津藩今村左衛門島原日見村の加兵衛小浜村利兵衛、熊本藩八代九郎左衛門大坂の仁兵衛長兵衛、庄左衛門のほか、宮崎唐津久留米などから「同類」が摘発され94人が取り調べ受けた密貿易は、数年来計画的なもので、長崎博多対馬から島原熊本唐津各領だけでなく、上方大坂にまでおよぶ大掛かりなのだった。その中心人物伊藤小左衛門であり、寛文2年1662年)から、5年間で7回にわたって小茂田左衛門や扇角右衛門らと共謀して出資し朝鮮武具密売していたのであった。 小左衛門浅見左衛門2人磔刑となり、40数人の者が斬首獄門などの死刑同じく40数人在所からの追放処され、百数十人が小呂島姫島への流罪となった長崎以外に居住する者はそれぞれの藩に引き渡された後に、幕府指示どおりに処罰された。長崎関係者は、11月晦日長崎刑場西坂処刑された。小左衛門の子である2人男児縁座させられそのうち長崎にあった1人は父と同日長崎斬首博多にいたもう1人は、長崎奉行から福岡藩命じ博多斬首させた。博多高木惣十郎福岡藩当局の手で捕え、長崎召し出して、ここで処刑対馬小茂田左衛門は、近江大津で捕えて京都牢舎入れ、ついで大坂廻しその後長崎召し連れ長崎奉行所で磔とする旨の判決下した上で対馬刑の執行が行われた。 長崎処刑された者の妻・子供は、斬罪にあった者以外は、町年寄オランダ通詞唐通事に「奴(やっこ)」として配分された。 小左衛門実質的に密輸かかわったのは2回だけだが、「金元」およびこの事件の「張本」と目されたのは、彼の出資によって密貿易実現したからと考えられている。密貿易には福岡藩自身も関わっていたのではないかとも言われており、3代目藩主黒田光之は小左衛門の命を救えなかったことを終生悔やんだ。なお、『通航一覧』では「その党人立花蔵本同所須藤左衛門、同休意、原左兵衛長崎町年寄高木作右衛門博多伊藤小左衛門久留米之者一人京都之者一人」とあるが、長崎奉行所犯科帳に名前が記されているのは小左衛門だけで、町年寄高木作右衛門処罰されていない

※この「密貿易の発覚と処刑」の解説は、「伊藤小左衛門」の解説の一部です。
「密貿易の発覚と処刑」を含む「伊藤小左衛門」の記事については、「伊藤小左衛門」の概要を参照ください。

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