客観主義的アプローチとは? わかりやすく解説

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客観主義(本質主義)的アプローチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 09:35 UTC 版)

固有語」の記事における「客観主義本質主義)的アプローチ」の解説

客観主義的アプローチは、すべての言語には純粋な固有性」が客観的に存在するという前提から出発する語彙はその語源によって「固有語」と「借用語」とに区別することができ、語源究明は、主には文献批判によって、また副次的には記述され音声言語資料比較言語学的な分析に基づく内的再構さらには祖語構築によって、可能であると考える。 その上で、「固有語」はいわゆる基礎語彙(生活語彙)に、「借用語」は文化語彙(高級語彙学術語彙)にふりわけられ、「固有語」と「借用語」との共時的な関係と歴史的形成過程が、個別言語ごとに、さらには上層言語古典言語)と下層言語との関係にも留意しながら、記述される。 客観主義的アプローチは語源遡及による語彙客観的分類自明前提とする立場に立つため、「固有語」と「借用語」の境界客観的、かつ固定的決められる考える。またこれに付随して借用言語変化主として言語内的な(すなわち客観的な要因によって説明しようとする傾向がある。「(日本語の)漢字にはそれ自体造語力があるが、和語による造語音節数が多くなり、冗長になるからできない」といった理解これにあたる。 このアプローチは、「民族理論における客観的特徴による定義に対応するが、その後の「民族理論(及びエスニシティ論)の発展状況比べると、語彙借用議論においては現在もなお大きな影響力持っている。ただし、印欧語比較言語学発展日本江戸期国学典型的なように、「純粋な」「国民性概念成立させ、国民国家思想的根拠形成促す役割果たした点は指摘しなければならない

※この「客観主義(本質主義)的アプローチ」の解説は、「固有語」の解説の一部です。
「客観主義(本質主義)的アプローチ」を含む「固有語」の記事については、「固有語」の概要を参照ください。

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