客観的なもの(場)と主観的なもの(ハビトゥス)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 06:40 UTC 版)
「ピエール・ブルデュー」の記事における「客観的なもの(場)と主観的なもの(ハビトゥス)」の解説
ブルデューにとってハビトゥスは、人間科学の顕著な反知性、すなわち客観主義と主観主義を解決するために不可欠なものであった。 上述したように、ブルデューはハビトゥスと場の方法論的・理論的概念を用いて、社会科学の顕著な客観的・主観的反知性から認識論的に脱却したのである。ブルデューは、社会現象学と構造主義を効果的に融合させようとしたのである。そのためにハビトゥスと場が提案されている。 個々の主体は、それが遭遇する客観的な条件に応じて、これらの気質を発展させる。このようにして、ブルデューは、客観的な社会構造がエージェントの主観的な精神的経験の中に植え付けられることを理論化している。客観的な社会的場は、その場の参加者に、いわば場の中でのメンバーシップのための要件を課しているからである。そうすることで、客観的な社会構造が個人的な認知的・身体的態度の集合に吸収され、エージェントの主観的な行動構造が、社会的場の客観的な構造と現存する必要性に見合ったものとな ることで、二重性の関係が生じる。
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