客観的な認定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 04:53 UTC 版)
パーリア国家を客観的に認定するべく、様々な案が提示されている。ラワルは、パーリア国家を認定するためによく使われる基準を4つのカテゴリー(以下の1から4)にまとめている。またゲルデンヒュイスは、2つカテゴリーを加え(以下の5,6)、計6つのカテゴリーに分類している。 既存の条約に反する大量破壊兵器を所持あるいは使用している国家。 テロリズムを支援している国家。 民主主義体制でない国家。 人権侵害の記録がある国家。 国内外で過激なイデオロギーを推進している(革命輸出)。 国外に対する軍事的侵略を行っている。 以上、パーリア国家の客観的基準となりうる6カテゴリーに加え、ゲルデンヒュイスは第7のカテゴリー、「すなわち国際麻薬取引に加担している国家」も国際的に合意を得られるだろう、としている。 国際法も、客観的な基準となりうる。例えば、核拡散防止条約に違反した国家は大抵の場合制裁を受ける。特にアメリカは、その制裁の中に「パーリア国家宣告」も含めている。しかし現在の世界では、ほとんどの国において、国内法があらゆる国際組織の制定する法に優越すると考えられている。それゆえラワルは、国際法を基準とするのではまだ解決に至らないとしている。例えば核開発問題においては、国際的孤立に追い込まれることが逆説的にパーリア国家を後押しし、開発を加速させる傾向がある。2012年の時点で、パーリア国家を規定する国際法は存在しない。
※この「客観的な認定」の解説は、「パーリア国家」の解説の一部です。
「客観的な認定」を含む「パーリア国家」の記事については、「パーリア国家」の概要を参照ください。
- 客観的な認定のページへのリンク