客星とは? わかりやすく解説

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客星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 05:27 UTC 版)

明月記」の記事における「客星」の解説

「客星」とは「ふだん見慣れない星」を意味するもので、超新星新星彗星などが含まれる。 『明月記』において「客星」が最初に登場する記事は、寛喜二年十一月一日条(1230年12月6日。以下本節において、漢字による日付いわゆる旧暦宣明暦)による記載算用数字による日付ユリウス暦による記載)である。この時の「客星」の正体彗星で、同四日条には定家による「この星朧々として光薄し。その勢い小にあらず」という観察記されており、このほか日記中には不安を覚えた当時の人々反応記載されている。 この「客星」に触発され定家は、十一月二日に家に出入りしていた陰陽師安倍泰俊(陰陽寮漏刻博士)に、過去の客星の出現例を問い合わせた過去の客星出現の際にどのような凶事起きたのかを知ろうとしたのである八日に、泰俊は記録されていた過去の客星出現記録8例のリスト報告書として定家提出しており、定家同日日記末尾に、この報告書挟み込んだ。 この8例のうち、以下の3例が超新星記録である。 明月記記載旧暦ユリウス暦超新星発生星座超新星残骸寛弘三年四月二日 1006年5月1日 SN 1006 おおかみ座 PKS 1459-41 天喜二年四月中旬以後 1054年 SN 1054 おうし座 かに星雲 (M1) 治承五年六月五日 1181年8月7日 SN 1181 カシオペヤ座 IRAS 00500+6713 SN 1054 は、以下のように記録されている。 【原文後冷泉院 天喜二年 四月中旬以降 丑時 客星觜参度 見東方 孛天関星 大如歳星原文読み下し後冷泉院天喜二年四月中旬以後の丑の時、客星觜・参の度に出づ東方に見(あら)わる。天関星に孛(はい)す。大きさ歳星如し午前2時頃に、觜・参の星宿おおむね現在のオリオン座にあたる)と同じ赤経にあたる、天関星(おうし座ζ星)付近に出現したとするもので、木星のように輝いていたというものである。ただし、時期については曖昧であり、旧暦四月中旬1054年5月20-29日)ではおうし座太陽方向にあたって超新星観測できないため、「五月中旬」(1054年6月19-28日)の誤りであろう考えられる。 『明月記』の記録を含む日本の「客星」記録は、1934年に『ポピュラー・アストロノミー』に掲載された。1942年、ニコラス・メイオール(英語版)やヤン・オールトらは、『明月記』の記録などをもととして、1054年の「客星」が超新星あり、か星雲がその残骸であることを明らかにする論文発表した

※この「客星」の解説は、「明月記」の解説の一部です。
「客星」を含む「明月記」の記事については、「明月記」の概要を参照ください。

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