女優としての才能と結婚観
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 04:30 UTC 版)
「エリザベス・テイラー」の記事における「女優としての才能と結婚観」の解説
1964年に、当時32歳だったテイラーは自身の女優キャリアについて「映画に出演している有名な『エリザベス・テイラー』は、私にとって何ら深い意味はありません。単にうわべだけの商品だと言えます」と語っている。さらに自身の演技力に関しても「技能といえるような大したものではありません。私が生まれ持った素養であり、集中力という能力に恵まれていただけです」としている。このとき以前にテイラーが演じた役柄は美しさと性的魅力を表に出したものだったが、それは実際の自分よりもはるかに誇張された似ても似つかないものであり「私はセックス・クイーンでもセックス・シンボルでもありません。そんなものになりたいと思ったことはないのです。私の夫がそのように思ってくれれば、それはとても嬉しいことでしょうけれども」と不満を漏らしている。また、テイラーは男性の性的魅力についても、同じようなことを語っている。 私が思う男性の性的魅力は、自分では意識していないであろう天与の暖かい心持ちでしょう。リチャード(・バートン)はとても性的魅力にあふれた男性です。誰でも一目でわかる、ある種の野生的な本質を持っています。それは髪をとかす仕草や、着ている服によるものではありません。彼は自身が持つ肉体的な魅力を意識してはいないけれど、すべてがその言動に表れているのです。 テイラーはこのような魅力を持つバートンを5番目の夫に選んだ。飛行機事故で死別した三番目の夫であるマイケル・トッドを除いて、テイラーは自身の「幼少期に受けた厳格なしつけや信条」に照らし合わせて、若かりしころの恋愛相手や結婚相手を振り返っている。 私は本当の恋愛というものを分かっていなかったのでしょう。昔の私は好きだと思った相手と結婚することが当たり前だと思っていたのです。恋心だけに終わらせるのではなく、結婚しなければいけないと信じていました。……私が最初に離婚したのは18歳のときで、結婚生活はわずか9カ月しか続きませんでした。あまりに世慣れていなかった私はほんとうに打ちのめされました。これが私の最初の離婚となったのです。 テイラーはリチャード・バートンが自身の子供たちとの間に築いた強い絆を信じ、バートンとの結婚を望んだ。バートンは「絶対的な家長であり、家族はみんな彼を尊敬していました」。後にテイラーは、バートンと初めて出会ったときからどのように恋愛関係に発展していったのかを回想している。 私が初めてリチャードと出会ったのは雑然とした『クレオパトラ』の撮影現場で、彼は監督のジョーゼフ・L・マンキーウィッツをはじめ、その場の皆と挨拶を交わしていました。それからそっと私のそばへ寄ってきて「とても美しい女性だと言われたことはあるかい」と言ったのです。私は心の中で「ああ神様」と言いました。すばらしい恋人、すばらしい才人、知性溢れるウェールズ人が目の前に現れたのです。信じられないくらいに価値観を共有できる男性でした。このことを控え室にいる女性陣に告げて回りたいと思ったくらいです。
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