地域公共交通網形成計画の策定
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「神戸電鉄粟生線」の記事における「地域公共交通網形成計画の策定」の解説
無利子融資・収入補填などの公的支援終了を受け、2017年4月、活性化協議会は「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」に基づく同年度から2021年度までの地域公共交通網形成計画を策定した。同計画策定に当たり、2017年3月まで沿線住民の意見を募った。沿線住民からは「相次ぐ減便やバス路線との競合により更に利用者が減るのではないか」「バスとの乗り継ぎ改善」「各駅施設・駐車場などの再整備を行って利便性を向上させる」などの声が寄せられた。地域公共交通網形成計画は2017年4月13日の活性化協議会において最終案通り決定されたが、席上募集した沿線住民の意見も紹介され、今後はこれらの声も踏まえて施策を進めることになった。2017年度は「バスとの乗り継ぎを示す時刻表の作成」「車両更新の推進」「全線開通65周年事業の実施」「沿線住民との意見交換会や出前講座の開催」等の重点事業を実施する。活性化協議会は粟生線の収支改善のみに注力せざるを得ない状況が続いており、かねてより沿線住民から要望があった施設の修繕・更新や駅構内の改良・バリアフリー化なども進展しておらず、なお課題が山積している。支援組織「粟生線サポーターズくらぶ」の会員数も減る一方であり、設立当初の3分の1にまで落ち込んでいる。沿線住民や事業者の関心は容易には高まらず、活動が思うように広がっていない。 2017年7月、三木市長の交代に伴い仲田一彦・三木市長が新たに活性化協議会会長に就任した。仲田新会長のもと初めて開催された同年8月の活性化協議会では、神鉄側から国の基準による「輸送人員」ではなく、IC乗車券の記録情報を蓄積した改札機データの解析による「実利用者数」が報告された。神鉄によると2016年度の実利用者数は832万404人、前年度比約9万8千人減、2011年度の約902万人から2016年度までに約70万人の減少であった。また過去の平均的な差をもとに推計した数値では、ピーク時の1992年度の実利用者数は約1846万人であったと見られることから、神鉄は2016年度までに1千万人以上の実利用者が減少、既にピーク時の半分以下の利用者数になっているものと推定している。 小野市は2017年9月1日よりコミュニティバス「らんらんバス」の路線として、新たに樫山駅と小野工業団地・小野流通等業務団地を結ぶ「匠台ルート(月 - 土曜運行)」を開設したところ、「らんらんバス」全体の2017年度年間利用者数が過去最高の15万人を突破し、樫山駅の乗降客数が大幅に増える効果があったという。
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