各型および武装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/17 05:30 UTC 版)
「EA-6 (航空機)」の記事における「各型および武装」の解説
EA-6Bの主要な目的は、電子妨害および敵防空網制圧である。電子妨害用機材の中心となるのはAN/ALQ-99であり、これのコンピュータと受信アンテナ部分を機内に搭載し、受信した電波源の測定などを行う。妨害電波の発信は、機外ポッドから行う。各ポッドは2基のアンテナを持ち、サブタイプごとに対応する周波数帯が異なる。このほかにも、AN/ALQ-92通信妨害装置などを装備する。要員は、前席の1名が通信妨害、後席の2名が電子妨害を担当する。 物理的な攻撃兵装として、能力向上II型以降ではAGM-45 シュライクやAGM-88 HARMなどの対レーダーミサイルも搭載でき、自力で電波源への攻撃も行える。 標準型(Standard) 初期に開発された型。23機製造。 能力拡張型(Excap) 電子妨害用機材をAN/ALQ-99Aに更新。対応周波数帯が倍に拡大し、演算速度が向上した。25機生産。後にAN/ALQ-99B、AN/ALQ-99Cに更新した。1973年から部隊配備。 能力向上I型(ICAP-I) 電子妨害用機材をAN/ALQ-99Dに更新。受信アンテナの変更など。標準型からも17機改修。1976年から部隊配備。 能力向上II型(ICAP-II) 電子妨害用機材をAN/ALQ-99Fに更新。対応周波数帯が拡大し、演算速度が向上した。対レーダーミサイルの搭載を可能とした。72機が生産され、うち37機はさらに改良が加えられたブロック86。1985年から部隊配備。一部機体はブロック89改修を受ける。 先進能力型(Adcap) 大幅な改良型であり、1980年代後半-1990年代にかけて検討された。エンジンおよび主翼の換装、ストレーキの追加、垂直尾翼の拡大、電子妨害機材の更新、GPSの搭載などが検討された。標準型より1機が改修されたが、1995年に計画中止となった。 能力向上III型(ICAP-III) 電波源への妨害対応速度の向上、周波数測定および妨害周波数の極限化能力の向上とそれに伴う妨害電波出力の向上、操作計器類の更新を行った型。受信機はAN/ALQ-218に更新される。2005年から部隊配備開始。少数機を改修するに留まる。
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