各地域別の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 02:25 UTC 版)
北西部山岳部・奥日光 … 亜寒帯冬季少雨気候に属し、夏季は冷涼、冬季は寒さが厳しい。標高1000mを超える地域では厳冬期には零下20度以下まで下がることもあり、特に標高1400mを超える戦場ヶ原では零下30度前後を記録したこともある関東地方の寒極であり、北海道内陸並みの気候である。標高1291mに測候所が置かれている中禅寺湖畔は湖効果により、朝晩の冷え込みは幾分和らぐが、日中はほとんどが氷点下の真冬日となる。奥日光は年間降水量が2000mmと多く、大半が夏季である。 北部平野部・那須高原 … 那須高原などの北部山地部は西岸海洋性気候に属し、冬季は曇りや雪の日も多いため、特に那須アメダスのような傾斜部では放射冷却は幾分緩和され、標高の割には比較的冷え込みが緩い日も多い。しかし日較差は小さく、日中の気温は低いために真冬日になることも多い。夏季は冷涼で避暑地となる。一方、北部平野部では冷気もたまりやすく、冷える時は零下10度を下回る寒さとなる。黒磯や大田原では21世紀に入っても零下10度以下まで下がることがある。しかしながら、季節風の影響で曇りの日も多いため、東部のような冷え込みは長くは続かないことも多い。夏季は平野部でも冷涼で熱帯夜になることはほとんど無く、過ごしやすい。 県東地域・芳賀郡・那須郡南部 … 真岡市や那須烏山市など鬼怒川以東に属する茨城県県境に近い地域が該当する。栃木県内平野部としては、最も冬の冷え込みが厳しい地域で、1月の平均最低気温は真岡で零下5℃に達する。那須烏山でも観測が開始された2010年から3年連続で1月の平均最低気温が零下6℃以下となっており、季節風が弱く、放射冷却が起こりやすいことから関東平野部では最も冷え込む場所である。ほぼ毎年極値は零下10度以下を記録する。一方夏季も日中は気温が上がるものの朝晩は涼しく、比較的過ごしやすい。 県央地域 … 宇都宮市など栃木県内の中央平野部が該当する。宇都宮ではヒートアイランド現象の影響が顕著であり、年間を通して最低気温が急上昇している。特に1月の平均最低気温は零下2.7℃と栃木県内で最も高く、1961年 - 1990年旧旧平年値の零下4.5度から大幅に上昇した。8月の平均最低気温も22.7度と栃木県内では最も高く、熱帯夜の数も最も多い。しかしそれ以外の地域では東部ほどではないが冷え込みが厳しく、1月の平均最低気温は塩谷で零下4.6℃、今市で零下4.2℃、鹿沼では零下3.9℃などとなっており、宇都宮を除き21世紀に入っても零下10度前後まで下がっている。夏季は日中は真夏日も多く暑くなるものの、朝晩は涼しいことが多い。 県南地域 … 小山市や佐野市、足利市など群馬県や茨城県西地域に近接する地域。夏季は猛暑日となることも多く、栃木県内で最も暑さが厳しい。冬季は宇都宮を除く栃木県内他地域と比較すると温暖だが、零下8度前後まで下がる日もある。
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