古市場 (川越市)とは? わかりやすく解説

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古市場 (川越市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/27 09:28 UTC 版)

日本 > 埼玉県 > 川越市 > 古市場 (川越市)
古市場
富士見川越バイパス古市場交差点。古市場の集落からは大きく東に外れている。
古市場
古市場の位置
北緯35度53分16.08秒 東経139度31分40秒 / 北緯35.8878000度 東経139.52778度 / 35.8878000; 139.52778
日本
都道府県 埼玉県
市町村 川越市
人口
2017年(平成29年)10月1日現在)[1]
 • 合計 1,378人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
350-0014[2]
市外局番 049[3]
ナンバープレート 川越

古市場(ふるいちば)は、埼玉県川越市東南部の大字。旧入間郡古市場村郵便番号は350-0014[2]

地理

川越市の東南部に位置し、北部を今泉、東部を久下戸、東南部を渋井、富士見市東大久保、新河岸川を跨いだ南部をふじみ野市、同じく新河岸川を跨いだ西部をふじみ野市福岡、東北部をふじみ野市川崎と接している。この川崎の一部は新河岸川を越えて東岸に大きく張り出しており、橋を渡らずに往来できる。地域西南辺を新河岸川が流れている。新河岸川に沿った低地にあたり、農地住宅地として利用されている。旧来の集落を含む住宅地は西北から東南に縦貫する富士見川越バイパス(旧富士見川越有料道路)より西部の県道沿い及び新河岸川の土手沿いにあり、東部は主に短冊状の水田を中心とした農地になっている[4]。地内南端に城北埼玉中学校・高等学校があり、学校に付随する運動場等の諸施設が広い面積を占めている。西辺の福岡との間には養老橋(埼玉県道56号さいたまふじみ野所沢線)があり、往来が可能である[4]西武バスの路線のある東武東上線上福岡駅または大宮駅、あるいは自家用車などで川越線南古谷駅を利用することが可能である。

河川

歴史

新河岸川の河岸場

古くは古尾谷郷仙波庄に属した[5][6]。南久我原1号古墳が発掘され、古くから人の居住があったことがわかる[7]。また、和名抄における入間郡郡家郷も近隣にあるという説もある[8]。かつては伊佐沼の水を引いて用水とし僅かな水田と多くのに利用していたが、たびたび水害と旱害に見舞われた[6]澁井村と同じく江戸初期に川越藩主松平信綱が入国の後、その御料所となったが、5、6年後には河越城付の村になった[5][6]。『新編武蔵風土記稿』では家数60[6]。この時代の小名として玄海、いどか谷、くぐ窪、やながつほ、外せん、経塚、中道上、ささら窪、栗久保、篠原久保、あたけ、出口が挙げられる[5][6]江戸時代末期に呉服屋を創業した橋本屋による橋本三九郎醤油醸造所が明治中期に建てられ、福岡河岸の対岸に当たる養老橋の東岸に新設された古市場河岸からここで醸造された醤油を新河岸川の舟運で輸送していた[9]。この醤油は「上本」という銘柄1970年頃まで製造されていた[9]。またこの河岸は持ち舟1艘のみで橋本屋の醤油の輸送のみに従事していた[9]。また、この橋本屋は1909年から1932年までこの地で橋本銀行として金融業を営んでいた[9]。銀行の建物は閉鎖後、南古谷村役場として使われた。

明治時代に入って1889年明治22年)4月1日町村制施行に伴い、入間郡古市場村連合戸長役場区域にあった古市場村は同区域にあった澁井村及び並木村連合戸長役場区域にあった牛子村今泉村南田島村久下戸村並木村・木野目村と合併し南古谷村大字のひとつとなった[10]1876年(明治9年)の人口は524人[11]1955年(昭和30年)4月1日、南古谷村は高階村名細村霞ヶ関村山田村古谷村大東村福原村と共に川越市に編入され、古市場は川越市の大字のひとつとなった。1977年(昭和52年)に着工された富士見川越有料道路は1981年(昭和56年)に供用開始され、2009年(平成21年)には料金徴収期間を終了し無料開放された。

史跡

  • 古市場河岸跡 - 養老橋東岸。対岸のふじみ野市福岡に福岡河岸記念館があり、当時の舟運、回漕店の様子を再現している。
  • 南久我原1号古墳[7]

世帯数と人口

2017年(平成29年)10月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

大字 世帯数 人口
古市場 547世帯 1,378人

小・中学校の学区

市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[12]

番地 小学校 中学校
全域 川越市立南古谷小学校 川越市立南古谷中学校

交通

バス

過去の路線(現在は廃止)

  • 43系統:南古谷駅 - 古市場西 - 古市場南 - 下久下戸公民館 - 埼玉医大 - 総合福祉センター

道路

施設

脚注

  1. ^ a b 川越市 町字別・男女別人口と世帯数”. 川越市 (2017年10月2日). 2017年10月14日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2017年10月11日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年5月29日閲覧。
  4. ^ a b c 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』角川書店、1980年7月。
  5. ^ a b c 新編武蔵風土記稿巻之百六十六』、「大日本地誌大系(八)新編武蔵風土記稿 第八巻」雄山閣、1957年9月再版所収。
  6. ^ a b c d e 新編武蔵風土記稿 1929.
  7. ^ a b 塩野博『埼玉の古墳〔北足立・入間〕』さきたま出版会、2004年9月、pp525-526。
  8. ^ 吉田東伍『増補大日本地名辞書 第六巻 坂東』冨山房、1970年6月増補(1903年10月初版)p429。
  9. ^ a b c d 斎藤貞夫『川越舟運=江戸と小江戸を結んで三百年』さきたま出版会、1982年6月、pp29-37。
  10. ^ 『埼玉大百科事典』第5巻、埼玉新聞社、1975年5月、p51。
  11. ^ 新編埼玉県史 別編5 統計 付録『町村編制区域表他』埼玉県、1981年3月。
  12. ^ 町名地番別川越市立小・中学校検索”. 川越市 (2015年1月3日). 2017年10月14日閲覧。

参考文献

  • 蘆田伊人編 編「巻ノ166入間郡ノ11 古市場村」『大日本地誌大系』 第12巻 新編武蔵風土記稿8、雄山閣、1929年8月。NDLJP:1214888/154 

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