医療質問箱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/02 13:58 UTC 版)
「ジョン・R・ブリンクリー」の記事における「医療質問箱」の解説
ブリンクリーは、彼のヤギの生殖腺が男性の前立腺の問題にも役立つ可能性があると主張し始め、また彼の事業を拡大した。 彼はまた、「医療質問箱」と呼ばれる新しいラジオ番組を始めた。そこでは、リスナーの医療に対する不平不満を読み上げ、独自の治療法を提案する。 これらの治療法は「ブリンクリー医薬品協会」のメンバーである薬局のネットワークでのみ利用可能であった。これらの提携薬局は、ブリンクリーの薬を非常に上乗せした価格で売却し、利益の一部をブリンクリーに送金し、残りを留保した。 これはブリンクリーに毎週14,000ドルの利益、現在価値で年間およそ10,918,500ドルを生み出したと推定される。ブリンクリーが提案した治療を他の診療所で受けた患者の報告は増加し始め、ついにブリンクリーが日常的にその薬を誤用していたメルク・アンド・カンパニーがフィッシュベインに処置を依頼した。 アメリカ医師会は、ブリンクリーを支配する権限を持っていないと回答した。 ブリンクリーと競合するラジオ局を所有していたカンザス・シティ・スターは、彼に一連の不利な報道をした。 1930年までに、カンザス州医療委員会がブリンクリーの医療免許を取り消すべきかどうかを決定するための正式な聴聞会を開いたとき、ブリンクリーは42人の死亡証明書に署名した。ブリンクリーの患者が、どれだけ多く病気になり、あとで別の場所でどれだけ死亡したのかは不明である。 医療委員会は、彼の免許を取り消し、ブリンクリーは「組織的なインチキを行った…卑しいイカサマ師の捏造をはるかに超えて」と述べた。 彼が医療免許を失ってから6ヵ月後、 連邦無線委員会(Federal Radio Commission)は、ブリンクリーの放送局の免許更新を拒絶した、その放送はほとんど広告であり、国際条約に違反し、わいせつな内容を放送していたこと、そして彼の「医療質問箱」シリーズは「公益に反する」というのが理由であった。 彼は委員会を訴えたが、裁判所は取消しを支持した、ブリンクリー 対 FRCの事件は、放送法のにおける画期的な判例となった。
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