医療資源の偏り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 19:34 UTC 版)
「過剰診療」および「コンビニ受診」も参照 日本の医療は過剰診療が指摘されており、人口一人あたりの受診回数はOECD平均の2倍(OECD各国で2位)、医師一人あたりの診療回数についてはOECD各国で2位であった。患者から寄せられる共通した苦情は「3時間待ちの3分診療」であり、長い受診予約リストは深刻な問題だとOECDは報告している。 また日本の生活保護の医療扶助額は年間約1.5兆円に上り、医薬品の過剰処方などの問題が指摘されている。 一方でOECDによれば、26%の人は前年に健康問題を指摘されながら費用を惜しんで医療を受診しておらず、この傾向は低所得層のほうがより高くなっていた。また人口の4割をカバーする国民健康保険は、2009年には保険料未納率が12%まで達し、また国保において被用者保険対象外となるパートタイマー労働者の比率は32.4%まで上昇していた。そのためOECDはパートタイマーに対しても現在の国民健康保険ではなく被用者保険に加入させるべき、また低所得者を考慮して自己負担割合を段階的に適切に設定すべきと勧告し、2012年には被用者保険適用を拡大させる法案が成立し、2016年12月に施行されている(健康保険#短時間労働者も参照)。
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