動物考古学から見た近世の漁業とは? わかりやすく解説

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動物考古学から見た近世の漁業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 03:54 UTC 版)

漁業」の記事における「動物考古学から見た近世の漁業」の解説

江戸時代には遠洋漁業おこなわれまた、上方発達した地曳網による大規模な漁法全国に広まるなど、漁場広がった消費地である江戸近郊消費需要高まり江戸市中遺跡からはマダイキダイレンコダイ)、アマダイタラサンマサケナマズなど「江戸前」と呼ばれた東京湾産出魚種をはじめ、流通網の成立保存技術の進歩により遠方から運ばれ多様な魚類出土している。また、西日本からの魚食文化流入としてナマズスッポン挙げられる江戸市中遺跡から出土する貝類ではアワビサザエハマグリ多く消費され、アサリ・シジミは近世前期には少ない。底曳漁業導入に伴い深場生息するアカガイ消費増加し新たにタイラギトリガイ出現する一方で中世比較してツメタガイアカニシ減少する。底曳漁業導入関西からその技術持った魚民移住したとも考えられている。アサリなど貝類むき身の形で販売されており、東京都港区雑魚場跡ではバカガイ貝層出土しバカガイむき身の形で流通していたと考えられている。 一方で文献史料によれば東京湾岸の漁業幕府により特権与えられ特定の漁村のみで行われたとされる考古学的に東京湾岸の漁業中世と同様であることが指摘され中小規模貝塚営まれ管状土錘用いた網漁が行われている。貝塚規模貝類組成出土する魚骨漁具種類中世と同様で、引き続き零細な半農半漁漁業継続した様相示している。 近世には大都市影響による湾岸富栄養化など環境改変発生している。

※この「動物考古学から見た近世の漁業」の解説は、「漁業」の解説の一部です。
「動物考古学から見た近世の漁業」を含む「漁業」の記事については、「漁業」の概要を参照ください。

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