動物繊維の長所・短所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 23:41 UTC 版)
動物繊維は、その長所として繊維が弾力に富み、空気を多く含んだ布地を作りやすい事が挙げられる。これは肌触りが良いだけではなく、断熱材として機能することから、暑さや寒さから体を保護するために有効である。防寒具だけではなく、強い直射日光を遮断するためにも毛織物は有効である。またほ乳類の毛は適度に油分を含むため、撥水性に優れる。反面、吸水性は低い。 また火をつけると焦げる性質があり、これは強い悪臭ともなるが、これは炭化の過程で難燃性を発揮し、化学繊維のように融けながら延焼するような問題を起こさない。ウール製高級絨毯の識別方法として、切れ端に火をつけるというものがあるが、特に丁寧に作られ目の詰まった絨毯は強い難燃性を示す。19世紀のイギリスの消防士は、厚い革帽子とラシャ地のジャケットに身を包んで消火活動にあたったほどである。 その一方で、先に挙げたとおり昆虫などの食害を受けやすい傾向がある。これは動物性蛋白が他の生物にとってまたとない「ごちそう」であるためだが、特に昆虫の中には乾燥した動物性蛋白を主食とするものも多く、保存には注意が必要である。
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