前体の付属肢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 03:59 UTC 版)
「Chasmataspidida」の記事における「前体の付属肢」の解説
他の真鋏角類と同様、前体腹面は1対の鋏角(chelicera)と5対の歩脚型付属肢という、第1-6体節に由来する6対の付属肢(関節肢)をもつが、その全貌を明らかとする化石証拠は非常に限られている。ほぼ完全な前体付属肢が知られる種は2019年現在では Hoplitaspis hiawathai のみで、それ以外の種類は前体付属肢が完全に不明、もしくは部分的か断片的である。 .mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}} 前体付属肢が見られる Hoplitaspis hiawathai の化石標本 鋏型の脚をもつとされるカスマタスピス(カスマタスピス科) 棘のある脚と遊泳脚をもつ Hoplitaspis hiawathai(ディプロアスピス科) 鋏角の痕跡は Hoplitaspis hiawathai によって知られるが、小さく、詳細な構造は不明で、節口類として一般的な3節の鋏型と推測される。直後5対の付属肢は脚で、基部(基節 coxa)は他の節口類と同様、鋸歯状の顎基(gnathobase)を有し、Hoplitaspis hiawathai の特徴によれば、最初の1対(触肢 pedipalp)は7節、残り4対は8節の肢節に分かれている。他の特徴は、少なくとも最終の1対は科によって明確に異なると考えられる。カスマタスピス科の場合は、カスマタスピス由来の最終の脚とされる単離した付属肢標本 USNM 125106 のみ知られ、基部はカブトガニ類の櫂状器に似た外肢/外葉らしき分岐が生えて、先端は鋏型である。ディプロアスピス科の場合、知られるものでは最終の脚は一部のウミサソリ類に似た遊泳脚(swimming leg)に特化し、先端数節が幅広いパドル(paddle, swimming paddle)をなしている。前4対は知る限り歩脚型で、一部の種は先端数節の内側に棘が並んでいる。
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前体の付属肢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 14:29 UTC 版)
「鋏角」および「触肢」も参照 体節数に応じて、前体は原則として6対の付属肢(関節肢)がある。第1体節は本群の最も重要な共有派生形質である1対の鋏角(きょうかく、chelicera, 複数形: chelicerae, ウミグモの場合は鋏肢 chelifore という)をもつ。通常は目立たない鋏型の付属肢であるが、分類群によっては巨大化したり牙のような形になったりする場合もある。鋏角は原則として3節の肢節(第1肢節は柄部、第2肢節は掌部と不動指、第3肢節は可動指)に分かれるが、柄部を欠けて2節になる分類群はクモガタ類に多く見られ、イトダニ科のダニと一部のウミグモ類はその柄部が2節以上に分かれ、計4節以上に分かれた鋏角をもつ。 次の第2-6体節は、7節前後の肢節に分かれた5対の歩脚型付属肢がある。そのうち最初の1対は触肢(しょくし、pedipalp、ウミグモの場合は palp)といい、クモガタ類とウミグモ類の場合ではこの付属肢の特化が進んでおり、明確に脚から区別される。この5対の付属肢はほとんどの場合は内肢のみをもつ単枝型であるが、ごく一部の化石群においては外肢が見られる二叉型で、特にオファコルスやダイバステリウムなど基盤的な群では、最初の4対は内肢に劣らないほど発達した外肢をもつ。これらの化石種の特徴に基づいて、鋏角類のこの5対の付属肢はかつて外肢があり、現生群に至る系統でそれがほぼ完全に退化消失していたと考えられる。 通常、鋏角類の前体付属肢は全てが機能的であるが、そのいずれが二次的に退化消失した例もごく稀にある。 鋏角はクモの場合では「上顎」とも呼ばれ、触肢や脚の基部に備わる突起物は分類群によって「顎基」「顎葉」「下顎」などと呼ばれるが、いずれも大顎類の節足動物の顎(大顎と小顎)とは別起源で、機能が相似するに過ぎない。
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