初手7八飛戦法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 03:33 UTC 版)
「角交換振り飛車#初手7八飛(△3二飛)角交換型」も参照 初手7八飛戦法は久保利明が第66期(2016年度)王将戦の七番勝負で、郷田真隆王将との対局で試み勝利した。久保は第76期(2017年度)A級順位戦11回戦でも、深浦康市九段との対局で採用したが敗れている。また、第68期(2018年度)王将戦の七番勝負でも渡辺明に用いたが、左玉に構え右四間飛車に振り直し、陽動居飛車のような構想を見せた。 プロ棋士で最初に採用したのは真部一男とされる。それ以外には、銀河戦などで土佐浩司が採用し勝利(次に▲7六歩から▲7七飛として8筋を受ける、または▲7七角とした後に▲5九角と最下段まで引き、早石田に進める場合が多い)、新人王戦で青嶋未来が採用している。 2017年度は、山本博志(当時三段)、王座戦で菅井竜也、朝日杯で竹内雄悟が試みている。 門倉啓太も度々採用しており(▲7七桂から▲8五桂と跳ねる順を得意とする)、「猫だまし戦法(初手の革命 7八飛戦法)」として「将棋世界」2013年 10月号で解説している。近年では、西田拓也や古森悠太が用いることが多く、西田は棋聖戦はじめ10局以上(1千日手)、古森も竜王戦はじめ15局を超す実践例がある。 2018年には里見香奈が島本亮に使用、佐々木慎が三枚堂達也に使用したがどちらも負け。佐々木も本戦法の採用が多い棋士であり、テレビ棋戦でも視聴者に披露している。村田顕弘にも数回の実践例がある。 2019年には西山朋佳が、本戦法を奨励会でよく使った山本博志に対し使用したが負けている。山本博志自身も、三枚堂達也などに対して使用している。西山は2020年度も複数の男性棋士を相手に度々試みている。 2021年には桐山清澄が負ければ引退という大一番に本戦法を採用、中盤までは互角だったが攻め合い勝ちで最低でもあと1年の現役続行を勝ち取った。
※この「初手7八飛戦法」の解説は、「2手目△3二飛」の解説の一部です。
「初手7八飛戦法」を含む「2手目△3二飛」の記事については、「2手目△3二飛」の概要を参照ください。
- 初手7八飛戦法のページへのリンク