出家制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 07:01 UTC 版)
日蓮正宗寺院の担任教師である住職や教会の担任教師である主管、副住職・副主管は僧の妻帯が解禁された明治維新以降よく見られるような世襲制、家族経営ではなく、管長の辞令により総本山から派遣される中央集権的な制度となっている。そのため、布教の拡大などにより、短期間で住職が交代したり、2つの寺院・教会の間で住職・主管が入れ替わるということもある。副住職・副主管に関しては、宗規で、住職・主管が教師の中から選び、管長の承認を得て着任する決まりとなっている。したがって、住職・主管は寺院・教会の財産を私的に用いる(相続など)ことはできない。 僧侶となる場合、かつては宗内の僧侶が弟子をとることもあった。現在は毎年1月ごろに実施される得度審査に合格して法主の弟子となることが通例となっている。大半の僧侶は少年得度で12歳、小学校卒業と同時に出家する。それ以外の一般得度者(4月1日現在、18歳から57歳まで)も募集される。少年得度の場合、出家得度し高校卒業まで総本山大石寺で修行した後、地方寺院・教会(主に本山格寺院や大都市圏の寺院・教会)で4年程度在勤し、最後に総本山で1年在勤したのち教師に任ぜられる。その翌年春、教師補任式を経て高座説法が法主より免許される。管長の辞令があれば地方寺院・教会の住職・主管(副住職・副主管の場合もあり)として派遣される。一部の僧侶は得度以来総本山で一生を過ごす者もいる。法衣は全階級とも白五条袈裟に薄墨色の衣(非教師は木綿等、教師は正絹等の素材で僧階が上がると模様が入るなどの違いはある)であるが、袈裟・衣は管長の免許がなければ着用することはできないことになっている。
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