やえがわかんば (八重皮樺)





●わが国の本州、中部地方以北から北海道、朝鮮半島、中国東北部それにウスリー地方などに分布しています。日当たりの良い山地に生え、高さは15メートルほどになります。樹皮は灰褐色から灰色で、鱗片状に幾重にも剥離します。葉は卵形から菱形状卵形で、先端は鋭く尖り、互生します。縁には不揃いな鋸歯があります。雌雄同株で、4月から5月ごろ、葉の展開と同時に花を咲かせます。雄花序は長枝の先に2~3個垂れ下がり、雌花序は短枝に直立します。果実は長楕円形の堅果で、9月から10月に熟します。名前は、樹皮が幾重にも剥がれることから。
●カバノキ科カバノキ属の落葉高木で、学名は Betula davurica。英名は Dahurian birch。
八重皮樺
ヤエガワカンバ
(八重皮樺 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/20 00:37 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ヤエガワカンバ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Betula davurica Pall. | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ヤエガワカンバ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
dahurian birch |
ヤエガワカンバ (八重皮樺、Betula dahurica、中国語: 黑桦)は、カバノキ科カバノキ属の植物。落葉高木である[1]。日本、中国、朝鮮半島、東モンゴル、極東ロシアに分布する。イギリスに伝えられ、アーノルド植物園でも見られる。日本では、本州の長野県・野辺山で生育し、絶滅危惧種となっている[2]。小規模な群集が北海道と千島列島でも見られる[2]。
概説
この種は20メートル (66 ft)に黒い樹皮に覆われ、赤褐色または暗い茶色で光沢があり無毛の枝がある。葉柄は0.5–1.5センチメートル (0.20–0.59in)、3.5–5センチメートル (1.4–2.0in)の葉身は、卵形、楕円形、菱形のいずれかである。雌株は、花序が直立または垂れ下がり、花柄は長い。苞の長さは5–6ミリメートル (0.20–0.24in)で皮針形である。 種子も楕円形で無毛の種実を実らせ、膜状の翼を付ける。6月から7月に花が咲き、果実は7月から8月に実る[3]。
大陸部においては優占種となっている地域があるが、日本では単木や小林分として分布する場合が多い[1]。日本における分布域は、山梨県・長野県・群馬県・埼玉県と北海道の十勝・オホーツク・日高管内である[1]。日本における分布域は、緩斜面や未熟な礫質土という共通点がある[4]。環境省のレッドリストでは準絶滅危惧(NT)に分類されている[5]。
脚注
- ^ a b c 小川・沖津(2011):74ページ
- ^ a b Hugh McAllister. “Betula dahurica: A Special Birch Tree (PDF)”. Arnold Arboretum and Harvard University. University of Liverpool. 2015年7月7日閲覧。
- ^ Betula dahurica. 4. Flora of China. p. 312 2015年7月7日閲覧。.
- ^ 小川・沖津(2011):82ページ
- ^ “【植物I(維管束植物)】環境省第4次レッドリスト(2012)<分類順>”. 2015年7月7日閲覧。
参考文献
関連文献
- Reise Pallas (1776). Betula dahurica. 3. Russ. Reich.. p. 224.
外部リンク
- 八重皮樺のページへのリンク