八の御許の夫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/18 00:37 UTC 版)
飛騨国出身、五位の大工で名は檜前杉光。大内裏の八省院・豊楽院の図面を伝来し宮殿建築の研究をしている。彼のつくる材木の寸法は鏡に映したように正確である。その風貌は、目は墨壷のようで曲直を正し、歯は鋸のよう、首は手斧のよう、さいづち頭(木槌のように額と後頭部のでっぱった頭)で、指は墨刺(竹の筆)、肘は曲尺(直角に曲がったものさし)、肩は南蛮錐の柄のよう、足は金づちと、まさに生まれついての大工である。 寺院建築 講堂 金堂 経蔵 鐘楼 宝塔 僧房 大門 中門 二蓋:二階。 四阿(あずまや):屋根を四方に葺き降ろした建物、東屋造。 重榱(しげたるき):垂木を密に並べたもの。 間椽(またるき):垂木の間隔をあけて並べたもの。 並枓楫(なれとかまえ):斗形を並べた建物のことか。 寝造(ねやつくり):寝室。 一般の邸宅 対(たい):寝殿造の対の屋。 寝殿 廊 渡殿(わたどの):渡り廊下。 曹司町(ぞうしまち):曹司は大きな部屋を仕切る仕切り。曹司が多く連ねられたところのこと。 大炊殿(おおいどの):調理用の建物。 車宿(くるまやどり):牛車などを入れる車庫。 御厩(みうまや):馬小屋。 叉倉(あぜくら):校倉造の倉庫。 甲倉:不詳。 以下建築用材 桁:柱の上に渡して梁を支える木材。 梁(うつはり):柱の上に渡して屋根を支える木材。 垂木:屋根の裏板や木舞を支えるために、棟から軒に渡す木材。 木舞(こまい):垂木に渡す細長い木材。 梲(うだち):梁の上に立てる棟木を支える小さな柱。 豕杈首(いのこさす):妻飾りの一種。切妻や入母屋造の梁の上に木材を合掌の形に組んで、中央に束を立てたもの。 枓(とがた):柱の上に渡す方形の木材。枡形。 枅(ひじき):上からの荷重を支えるための横木。肱木。 柱 鴨柄(かもえ):鴨居。 長押(なげし):柱同士をつなぐ水平の木材。 板敷:板張りの縁側。 蔀(しとみ):格子を上に跳ね上げるようにした窓。 隔子(こうし):格子。 妻戸:両開きの戸。寝殿造では四隅にあった。 遣戸(やりど):引き戸。 高欄:欄干。 日隠(ひかくし):ひさし。 破風(はふ):屋根の切妻についている、合掌形の板。装飾用。 関板:屋根を葺いた板の粗末なもの。 飛檐(ひえん):垂木の先につけたそりのある木材。 角木(すみき):垂木の上端を受ける木材。
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