保全と活用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 00:18 UTC 版)
NPO法人愛岐トンネル群保存再生委員会によって、整備、保全しながらの観光活用が行われている。春秋に期間を定めて一般に公開されている範囲は、3号トンネル付近から6号トンネルまでの片道1.7キロメートルの往復路である。ルート上に、愛岐トンネル群に関する案内板などの展示や、手づくりのブランコなどの遊具や、水車、橋などを設置する。 線路は撤去されているものの、線路に使われていた砕石がそのまま残る未舗装路である。半世紀近い歳月を自然のなかにあったため、藪に埋もれ、道やトンネル前に直径30センチメートルを超す木が育つ場所もあるが、生えた草木も「トンネルの歩んできた歴史」とみなして残されている。現場は川沿いの急峻な崖となっているが、草が天然のガードレールであるとしてトンネルの間の屋外にも柵は設置していない。往復の所要時間は一般に約2時間とされ、場内3カ所にトイレを設置する。場内のマルシェ広場では、一般公開の期間中は弁当などの飲食物の販売や、保全再生委員会のブースが出展し、絵葉書や汽車土瓶、缶バッジなど販売する。 2012年(平成24年)3月には愛知県春日井市で、全国各地の廃線活用を試みる6つの市民団体を一堂に集める初の「全国トンネルサミット」が開催されるなど、市民レベルでのトンネル群保存活動に向けたネットワーク作りも進められている。この時のサミットの参加団体は、愛岐トンネル群保存再生委員会のほか、士幌線ひがし大雪アーチ橋友の会(北海道上士幌町)、碓氷峠鉄道遺産群を愛する会(群馬県安中市)、篠ノ井線ケヤキの道(長野県安曇野市)、湊川隧道保存友の会(神戸市)で、高千穂あまてらす鉄道(宮崎県高千穂町)は欠席していた。
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