作品としての『肉弾』とは? わかりやすく解説

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作品としての『肉弾』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 02:35 UTC 版)

肉弾」の記事における「作品としての『肉弾』」の解説

肉弾にくだん)は、櫻井忠温日露戦争後実体験をもとにして描いた戦記文学1906年4月25日英文新誌出版部から出版された。副題旅順実戦記。 作者陸軍中尉として旅順作戦参加、「銃創八箇所、骨折三箇所」の重症負い帰国後、左手執筆した作品明治37年著者歩兵第22連隊連隊旗手として5月遼東半島出征するが、乃木将軍指揮下に旅順攻囲戦にしたがうことになる。 対陣月余、まず歪頭山初陣し、つづいて剣山険に激戦をくぐり敵の第一防御線を手中におさめ、炎熱雨露悩まされる幕営生活をすごすこと1か月進撃準備がととのい、第二防御線を襲い3日間にわたる難戦苦闘のすえ、太白山一帯陣地占領、さらに長躯追撃して初め旅順要塞の本防御にせまる。やがて豪雨をついて大孤山攻略にあたり2日にしてこれを奪取することができる。 こえて2週日わが軍はいよいよ第1回攻撃転じるこの間著者中尉昇進小隊長として陣頭に立ち、目標たる東鶏冠山砲台むかって進む。8月21日以来歩兵攻撃おこなわれ敵塁直下肉弾戦惨烈場面繰り返されるが、いたずらに死屍積み重ねるのみである。 24日未明中隊その後を継ぐ「必死隊」として進撃するが、敵の第一散兵壕を破るや中隊長戦死し、兵は一人ひとり斃れ、かわって指揮する桜井中尉はまた右手撃たれ、さらに左手を射貫かれ、また右脚まで砕かれて立つことができなくなる。 夜が明けるが、戦場累々と埋め死傷者伍して流血刻々と生命奪い去るにまかせるよりほかない。とそのとき見知らぬ高知連隊近藤三郎が、わが身の負傷をもかえりみず瀕死中尉を負うて敵囲から脱出かろうじて死中に生を得しめたのである。 この作品発表以降歩兵第22連隊はその勇猛さ衛戍地愛媛県松山市因んで伊予肉弾連隊』と渾名されることになった

※この「作品としての『肉弾』」の解説は、「肉弾」の解説の一部です。
「作品としての『肉弾』」を含む「肉弾」の記事については、「肉弾」の概要を参照ください。

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