今日のソト語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 08:42 UTC 版)
ソト族の言語は「セソト」や「セソト・サ・ボーワ」(使用頻度は少ない)と呼ばれる。ソト語を「南ソト語」とし、ペディ語とは異なるとする文献もある。ソト語はレソト人の内150万人の第一言語であり、これは人口の85%を占める。ソト語と英語がレソトの公用語である。レソトの大人の識字率は59%で、これはアフリカでは最高の国の1つである。南アフリカでは、約400万人がソト語を第一言語としている。自由州の62%の住民がソト語を第一言語としている。ハウテン州では約10%の住民がソト語を第一言語のように話す。北西州では5%の住民がソト語を第一言語とし、特にマボロカ地方に集中している。ムプマランガ州の住民の3%がソト語を第一言語とし、多くがスタンダートン地区に住んでいる。東ケープ州の住民の2%がソト語を第一言語とし、州北部に固まっている。推定500万人がソト語を第二以降の言語として用いている。ソト語は南アフリカの公用語の1つである。レソトと南アフリカ以外では、6万人がシロジ語(ソト語に近い言語)をザンビアで話している。ボツワナやスワジランド、ナミビアのカプリビ回廊に少数のソト語話者がいる。ソト語は研究対象としても学習の手段としても用いられる。話し言葉、書き言葉の両方が幼稚園から大学の博士課程まで用いられている。商業や情報科学、科学、数学、法律の領域ではソト語の専門用語が未だ比較的少ない。アパルトヘイト以降ソト語の発信力は高まった。ラジオ・レセディは24時間ソト語だけで放送しているラジオ局で、SABC(南アフリカ放送協会)が運営している。レソトにも自由州にも地域ラジオ局が他にも存在する。南アフリカ放送協会や独立テレビ放送局のeTVで毎日30分ソト語で速報が流れる。両社共に幾つかのソト語の方言で番組を作っている。レソトの新聞の殆どはソト語単独もしくは英語との併記で書かれている。現在南アフリカでは、自由州のクワクワやフォーリーズブルグ、フィックスブルグ等の都市以外ではソト語の成熟した新聞は無いが、人気月刊雑誌の「ボナ」はソト語の記事もある。ソト語の正書法が成文化されてから、ソト語で文学作品が書かれるようになった。その中で最も有名な物はトーマス・モフォロの「チャカ[要曖昧さ回避]」という叙事詩で、英語やドイツ語を含む幾つかの言語に翻訳されている。
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