人気について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 15:50 UTC 版)
競走馬としての人気は高く、厩舎にはナイスネイチャを訪ねてやってくるファンや、激励のファンレター、千羽鶴などが次々と送られ、ナイスネイチャの馬房の前扉には12束の千羽鶴が飾られていた。手紙は「ナイスネイチャの一所懸命な姿に励まされる」といった内容が多かったという。松永善晴厩舎の調教助手であった稲垣茂は「彼以上のスターホースもいるが、トレセンを訪ねてくるファンの数とその思い入れの深さでは、栗東で1、2を争うアイドルホース」だったとしている。松永昌博によれば、ナイスネイチャを管理するまでの松永善晴は「とっつきにくい」人物であったが、ナイスネイチャの存在によって「ファンあっての競馬」であることを認識させられてから変わり、スタッフが驚くほどファンを大事にするようになったという。 競馬会の広報誌『優駿』が2004年に企画した「個性派ホースBEST10」という企画では、1980~2000年代の「名バイプレーヤー」部門における識者による投票で1位に選ばれた(読者投票ではステイゴールドに次ぐ2位)。ライターの山河拓也はこの企画の中で「いつの時代にも存在する、『もどかしい馬』の代名詞。ひとこと『ナイスネイチャみたいな馬』で説明可能。これは凄い。競馬に限らず、人間でも『ナイスネイチャみたいな奴』と言えば、愛すべき男が像を結ぶ。これは本当に凄い」と称えている。また須田鷹雄は「4歳時普通に夢見た頂点には最後まで縁がなかったが、善戦マンとして得た祝福はタイトルをも上回るものだった」と評した。自著にナイスネイチャを多く登場させた競馬漫画家のよしだみほは、「4~5歳時のブロコレ(注:ブロンズコレクター)ぶりはホントにすごい(笑)。ナイスネイチャと言うとみんな笑うもんなぁ。競馬に新しい文化を作ったといっても過言じゃないよね。(中略)彼がレースに出てるだけで幸せになれる、ユカイな馬でした。あんな愛され方をした馬って、他にいないんじゃないかな」と述べている。また阿部珠樹は「三連複の時代に走っていたら、おそらくさらに人気を博していたはずで、その点では『時代を先取りしていた名馬』といえるかもしれない。ともかく、印象的な勝ち鞍をあげる馬はいつの時代にもいるが、印象的な入着で競馬史に名をとどめるような馬は、そうは現れないだろう」と述べている。
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