事業構造の転換と国際展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 22:56 UTC 版)
「ブッキング・ホールディングス」の記事における「事業構造の転換と国際展開」の解説
2002年11月、ジェフェリー・ボイド(Jeffery Boyd)がCEOに着任、2004年9月、イギリスのオンライン旅行会社であったActivehotels.comを傘下に加えたことを契機に、海外事業への進出を本格化する。特に2005年7月にオランダのOTAであるBookingsを買収し、2006年にBookingsがActivehotels.comを統合しブッキングドットコムとなったのちは、米国外での売上が大きく伸び、2007年には、グループ総体で米国内の売上を逆転するに至った。2000年代当時、エクスペディア・グループなど他の米国OTAの関心は、旅行者がOTAに料金を支払うマーチャント・モデルに集中しており、旅行者がホテル等に直接料金を支払うエージェンシー・モデルにはほとんど関心がなかったが、プライスラインは他OTAが注目していなかったエージェンシー・モデルにも着目し併用、大幅に売上を伸ばすことに成功した。 ブッキングドットコムに加えて、東南アジアのOTAであるアゴダを買収したプライスラインは、ホテル等の宿泊施設のオンライン予約における世界最大の企業グループへと変貌した。一方インターネット・バブル期まで販売の中心であった航空券は、各国の航空会社によるコミッションカットへのシフトを受け、メタサーチのKAYAKへ大半を移行、この結果、予約取扱の多くは宿泊施設とレンタカーに集中することになった。 2013年1月、ジェフェリー・ボイドは会長職に就き、2014年1月から、マイクロソフト日本法人元社長であり、その後ブッキングドットコムのCEOとなったダレン・ヒューストンがCEOを務めた。2014年3月まで、プライスラインドットコムの傘下に各子会社を持つ形態を取っていたが、同年4月、グループとしての商号をプライスライン・グループ(The Priceline Group Inc.)に改称、同傘下にプライスラインドットコムを含む各子会社を置く形態に変更した。 2017年7月、イギリスに本拠を置くメタサーチ大手のMomondo Groupの買収を完了、KAYAKの傘下企業とした。また2018年12月、オーストラリアに本拠を置くメタサーチのホテルズコンバインドの買収を完了、KAYAKの傘下企業とした。2014年以降、中国最大のOTAであるシートリップに出資し提携関係を強化、2017年10月、旅行予約も取り扱う中国有数のeコマース企業Meituan-Dianping (美団点評)に、テンセント・セコイア・キャピタルと共同出資、2018年7月、中国の配車アプリ運営企業のDiDiに出資し戦略的パートナーシップを締結、2018年10月、シンガポールの配車アプリ運営企業のGrabに出資し戦略的パートナーシップを締結した。2017年1月にブッキングドットコム・アゴダ買収の主導者であったグレン・フォーゲルがCEOとなった。
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