中央図書館の建築
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 18:24 UTC 版)
初代の下館市立図書館は延床面積は527m2の小規模な施設で、新図書館設計のために下館を訪れた三上清一は中心商店街に漂っていた「閉塞感」とよく似た閉塞感が図書館にもあったと述べている。 筑西市立中央図書館(2代目下館市立図書館)は下館駅や筑西市役所に比較的近く、高等学校への通学路上という便利な地にあり、JR水戸線・勤行川(五行川)・道路に挟まれた三角形をした土地(敷地面積:7,835m2)に建設された。鉄筋コンクリート構造一部鉄骨構造地上2階建てで、建築面積は3,557.76m2、延床面積は4,673.06m2である。閲覧席は243席、視聴覚ブースは17か所ある。2000年(平成12年)に日本図書館協会建築賞を受賞した。 施設は勤行川側(東側)から見て左側に長方形の成人開架、中央に円形の児童開架、右側に集会室棟が配置され、川沿いの広場は河川敷・緑道と一体化させている。これは図書館へと人々を誘うための仕掛けであると同時に、川の景観に人の意識を惹き付け筑波山を遠望させるものでもある。成人開架は、書架などの家具を使って「まち」をイメージした設計になっている。書架は木材とスチール材を組み合わせており、木材で適度なぬくもり感を、スチール材で端正な緊張感を演出する。中央部に大きな吹き抜けを設け、2階部分は回廊状になっている。回廊部分には青少年、郷土資料、行政資料、参考資料、絵画、視聴覚の各コーナーがある。また成人開架の屋外には読書スペースを設けている。 児童開架は円柱形をしており、中心には大樹に見立てた円柱を立て、「子供の世界」をイメージしている。集会室棟は、市民の要望に基づいて図書館に付設されたもので、和室・会議室・創作室・視聴覚室などを備える平屋建ての棟である。
※この「中央図書館の建築」の解説は、「筑西市立図書館」の解説の一部です。
「中央図書館の建築」を含む「筑西市立図書館」の記事については、「筑西市立図書館」の概要を参照ください。
- 中央図書館の建築のページへのリンク