世界からの看護師受け入れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 21:14 UTC 版)
「日本の看護師」の記事における「世界からの看護師受け入れ」の解説
日本とフィリピンとの自由貿易協定(FTA)・経済連携協定(EPA)の調印は、2006年(平成18年)9月9日に行われたが、フィリピン側の批准が遅れ、2008年(平成20年)12月11日に発効した。これによりフィリピン共和国の国家資格を有する看護師を、フィリピンでの就労・研修の後に、看護師・介護福祉士の国家試験により免許取得を目指すため、日本の病院・介護施設へ受け入れることとなった。 フィリピン国籍の看護師を受け入れるに当り、日本語教育や日本語能力試験を受けている、日本語がある程度出来るよう、日本の社会事情に精通する事を条件にし、また厚生労働省は受け入れ条件の1つとして、人数の上限を設けている。2009年(平成21年)は看護師候補者88人が来日しており、2010年(平成22年)は看護師307人、介護383人を上限として受け入れている。 外国人の看護師国家試験合格者数年インドネシアフィリピンベトナム2009年 0 0 0 2010年 2 1 0 2011年 15 1 0 2012年 33 13 0 2013年 20 10 0 2014年 12 16 0 2015年 7 13 1 2016年 8 19 14 2017年 17 28 15 2018年 16 23 18 日本とインドネシアとの経済連携協定(EPA)の調印が、2007年(平成19年)8月20日に行われ、日本の国家資格の取得のための必要な知識及び技術の習得を目的とした、インドネシアでの看護師国家資格を有する看護師候補者の受け入れ、資格取得後の就労が可能となった。2008年(平成20年)4月17日の衆議院本会議で可決。EPAを活用して、外国人労働力を受け入れる初めての事例となる。人数枠は平成20年(2008年)度から2年間で合計1,000人(看護師候補者400人、介護福祉士候補者600人)と設定され、平成20年(2008年)度は、看護104名、介護104名が来日し、平成21年(2009年)度は看護173名、介護188名が来日している。 来日したインドネシア国籍、フィリピン国籍、ベトナム国籍における看護師候補者の国家試験の合格状況は、右表のとおりである。 なお、FTAやEPAが調印される以前の1990年代より、一部の病院が将来的な人手不足を見越して、ベトナムのハノイ市に、日本の看護師の免許を取得するための看護師養成学校を設立し、日本語教育を施したベトナムやタイ、フィリピン、インドネシア国籍の看護師が勤務している実例があるが、極めて特異な事例である。
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