不具合とリコール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 16:05 UTC 版)
「フォルクスワーゲン」の記事における「不具合とリコール」の解説
横置きの7速DSG(デュアルクラッチトランスミッションの商品名) DQ200とDQ250型において場合によってトランスミッションオイル内で蓄積された硫黄の影響で制御装置の配線が短絡し、駆動力が伝達できなくなる不具合が発生しており、2013年になって数カ国でリコールが発表された。 VGJからは2013年5月8日付で、下記のように届出が行われた。「自動変速機制御コンピュータの基盤材質が不適切であるため、内部ショートが発生し電源用ヒューズが溶断する恐れがある。走行中に不具合が発生した場合、クラッチの締結が開放されることによって、車両の運行を維持するための駆動力が伝達されず、惰性走行状態となり、車両停車後に再発進不能となる。なお、不具合が発生しても、車両を安全に停車させるための制動、操舵にかかわる機能は保持される。駐車中に不具合が発生した場合、エンジンを始動できない、または始動できても発進不能となる。」 その他の国では下記のような事態が発生している。 アメリカ合衆国 2009年8月フォルクスワーゲン オブ アメリカより2件のDSG関連のリコールが届出されており、1件目が13,500台、2件目が53,300台で2008年と2009年型の車両でのみ不具合が見つかったとしている。 中華人民共和国 2009年から特に電子掲示板上で、DSGの不具合についてフォルクスワーゲン社が十分な対応をとっていないという問題が広く知れ渡っており、2012年に中華人民共和国国家品質監視検査検疫局がフォルクスワーゲングループ 中国(VGC)に対してメーカーとしてこの問題に対応するように促した。2013年3月VGCは約50万台の7速DSG搭載車について不具合を認め、該当者車両の制御装置のアップグレードを提案している。 スウェーデン タクシー仕様のパサート・EcoFuel DSGでDSGの不具合が多発しており、フォルクスワーゲン スウェーデンはこのモデルの販売を中止し、別の型のDSGが搭載されたトゥーラン EcoFuel DSGに置き換えた。 オーストラリア・ニュージーランド フォルクスワーゲン オーストラリアは、2013年6月11日付で2008年6月から2011年9月の間に輸入・販売された25,928台のVW DQ200型7速DSG搭載車のリコールを発表。さらにアウディで6000台とシュコダでも1746台の同型DSG搭載車のリコールを発表した。中国や日本で大量リコールが発表された際に、フォルクスワーゲン オーストラリアはオーストラリア仕様はスペックが違うなどとして迅速に対応していなかった点が批判の対象となっている。 日本 上記の通り2013年5月8日付で届出が行われており、内訳はVWが計24車種で91,015台、アウディが計3車種で13,752台。 シンガポール フォルクスワーゲン シンガポールは、2013年4月29日付で、約6,100台の7速DSG搭載車をリコール。 マレーシア フォルクスワーゲン マレーシアはシンガポールでの発表から13日後の2013年5月12日付で、こちらでも7速DSG搭載車をリコール。
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