一般車へ格下げ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/19 03:47 UTC 版)
「東武デハ10系電車」の記事における「一般車へ格下げ」の解説
好評を博した伊勢崎線急行ではあったが、1720系が主力となっていた日光線の特急列車と比較すると、有料列車としてはあらゆる面で見劣りするきらいは否めなかった。そのため、1969年(昭和44年)から伊勢崎線急行用車両として1800系を新製し、従来車と置き換えることとなった。 急行運用から撤退した後、5700系は快速運用・波動輸送用途に転用されたが、モハ5310形・クハ350形については1970年(昭和45年)に一般車化改造が施工された。 東武の戦前製旧型車では唯一となる4両固定編成化が行われたほか、それに伴う一部車両の運転室完全撤去・先頭車となる車両の運転台左側移設・3扉化・車内ロングシート化・便所撤去等、改造内容は多岐にわたっており、塗装も当時の一般車の標準色であるロイヤルベージュとインターナショナルオレンジの2色塗りに変更され、窓配置はd1D4D4D2と大幅に改められ、前面形状とお椀型ベンチレータを除いて原形はほぼ失われてしまった。 なお、3扉化に際しては車端部の窓がこれまでは1・1のように間隔が開いていたものを、間柱を客用扉間の側窓部分と同じ太さに縮小し、車端部寄りの窓を車体中央寄りに移設し間隔を詰めたため、連結面との隅柱部分が窓1つ分近く太くなっているという異様な形態となっていた。 4両固定編成化以降の編成 モハ5310-サハ354-モハ5314-クハ350 モハ5312-サハ353-モハ5313-クハ352 これら2編成は当初伊勢崎線に配属されたが、あまり使用されることなく短期間で野田線へ転属している。また、急行用車両としての格上げ改造を受けずじまいであったモハ5311-クハ351については同時期にローカル運用に転用され、栃木地区で使用された。格下げ改造を受けた元急行用編成とは異なり、3扉化や各種近代化改造は施工されなかったため、原形を保った姿で余生を送った。
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