ロビー邸への爆撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 14:06 UTC 版)
「ナッシュビル座り込み」の記事における「ロビー邸への爆撃」の解説
4月19日午前5時半、ナッシュビル北部にあるZ・アレキサンダー・ロビーの家の正面の窓からダイナマイトが投げ込まれた。彼が抗議活動を支援していることに対する報復と見られる。爆発により家はほとんど崩壊したが、奥側の寝室で就寝していた彼と妻に怪我はなかった。この爆発で近所の寮の窓が140枚以上割れた。 この事件により、座り込み抗議者はむしろけしかけられた。数時間のうちにこの爆撃のニュースは地域全体に広まった。昼頃、4,000名近くの人々が市長と対面しようと密かに市庁舎まで行進していき、ウエスト市長は郡庁舎の階段で彼らと面会した。C・T・ヴィヴィアン牧師は準備していた声明を読み上げ、市長が道徳的問題を含む人種差別、暴力、不正を無視したと非難した。ダイアン・ナッシュは、人種や肌の色だけで人を差別することが間違っていると思うかどうか市長に尋ねた。ウエスト市長はこれに賛成し、差別は間違いだと認めた。ナッシュはさらに市内のランチ・カウンターの差別をなくすべきだと思うかどうか尋ねた。ウエスト市長は「イエス」と答え、「もちろんそれは店長次第だが」と付け加えた。 この日の夕刊ではナッシュビル市内大手2紙で見解が分かれ、ザ・テネシアンでは市長がランチ・カウンターの人種差別撤廃に賛成したことを強調し、その一方でナッシュビル・バナーでは人種差別を撤廃するかどうかは店側の判断によるとの市長の声明を強調した。これは2紙の姿勢の違いを明確に示していた。この時に市長の声明は抗議者、店側双方にとって後に重要なターニング・ポイントとなった。 爆破事件の翌日、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアはナッシュビルを訪れ、フィスク大学で講演を行なった。その中で彼はナッシュビルでの座り込み抗議行動を「南部で最高の企画であり最も規範に則った方法だ」と賞賛した。彼はナッシュビルへの訪問について後に「私が刺激を与えたのではなく、この地域で起こった革命により刺激が増大したのだ」と語った。
※この「ロビー邸への爆撃」の解説は、「ナッシュビル座り込み」の解説の一部です。
「ロビー邸への爆撃」を含む「ナッシュビル座り込み」の記事については、「ナッシュビル座り込み」の概要を参照ください。
- ロビー邸への爆撃のページへのリンク