ル・グレ条約とは? わかりやすく解説

ル・グレ条約

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/31 14:12 UTC 版)

フランスのノルマンディー侵攻 (1202年-1204年)」の記事における「ル・グレ条約」の解説

1200年イングランド王ジョンフランス王フィリップ2世とル・グレ条約(英語版)を締結した。この条約フランスの勝利に基づくフランス側有利な講和条約であり、ノルマンディーにおける英仏両国間の紛争終結させ、ノルマンディーにおける国境確定した。また大陸領におけるジョン王立場フランス王宗主下とすることも取り決められた。しかしながら、この講和2年しか続かなかった。1200年8月ジョンフランス貴族の娘イザベラ・オブ・アングレーム新たに結婚することを決めたのち、再びフランスとの戦争開始したイザベル再婚するために、ジョン当時の妃であったイザベル・オブ・グロスター離婚したイザベラとの結婚によりアングレームという、ポワトゥーガスコーニュを結ぶ戦略的に重要な地域得たジョン王は、フランス南西部イングランドアキテーヌ対す影響力強めることに成功したしかしながらジョン結婚したイザベラはなんと、ポワトゥーにおける重要な貴族ユーグ10世・ド・リュジニャン婚約の身であったのだ。ユーグ10世とは、ノルマンディー東部極めて重要な地域ウー伯領を領地とするラウール1世・ド・リュジニャン(英語版)の弟である 。ジョンイザベラとの結婚戦略的に重要な所を手に入れたのと同時にジョンは、アキテーヌへの重要な補給ルート領していたリュジニャン家イングランド王家との良好な関係を脅かしてしまったのだった。さらにジョンは、リュジニャン家軽視し、この事件対す補償補填一切しなかったという。このジョン横暴にリュジニャン家激怒し宗主イングランド王ジョンに対して反乱起こした。しかし、敢えなくリュジニャン家反乱鎮圧されウー伯ラウール1世また、ジョン王からの圧力苦しめられた。 当時ジョン王ポワトゥー伯も兼任していたため、リュジニャン家からするとジョン正式な上級君主であったものの、ジョン王大陸ではフランス王フィリップ2世宗主下に置かれていたため、リュジニャン家ジョン王封建領主フランス王フィリップに対してジョン王横暴報告し支援求めることも法的には可能であった 。そして1201年ユーグ10世はフィリップ2世に対してジョン王横暴(無理矢理結婚)を訴え裁き求めたフィリップ2世1202年ユーグ10世の報告を受け、ル・グレ条約の規約基づいてジョン王に対してパリ裁判所出頭するよう命じた一方ジョン王は、大陸領における自身立場を、フランス王主催する裁判出席することで貶めたくなかったがためにフィリップ2世出頭要請拒否したジョン王は、自身ノルマンディー公であり、ノルマンディー公特別にフランス王裁判所出頭する義務免除されていると主張したのだった 。これに対しフィリップ2世は、今回出頭命令ノルマンディー公としてではなくポワトゥー伯として命令しているために、特別な出頭義務免除存在しない返答したという。それでもジョン王フランス裁判所出頭することはなく、フィリップ2世はついにジョン王に対して宣戦布告をした。ジョン王封建領主としての義務全うしなかったことに対す報復として戦争開始された。

※この「ル・グレ条約」の解説は、「フランスのノルマンディー侵攻 (1202年-1204年)」の解説の一部です。
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