リュウキュウイノシシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:22 UTC 版)
詳細は「リュウキュウイノシシ」を参照 リュウキュウイノシシ(琉球猪、S. scrofa riukiuanus / 英語: Ryukyu wild boar)は、南西諸島の一部(奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、沖縄本島、石垣島、西表島)に分布する固有亜種である。 沖縄方言ではヤマシシまたはヤマンシーと呼ばれる。奄美方言では「シシ」と呼ばれ、西表島では「カマイ」と呼ばれる。 生態的な特徴はニホンイノシシと同様であるが、生息域が亜熱帯のためか、春と秋、双方に繁殖期がある。各島でその体長・体重には差異があり、いずれもニホンイノシシと比較するとかなり小さく、体長は90〜110cm、体重20〜70kg程度である。ニホンイノシシが島嶼化(とうしょか)現象で小型化したとも考えられるが、頭骨の形状の違いなどから別種の原始的なイノシシとする見解もある。西表島及び石垣島の個体群はさらに小型で50kg程度にしかならない。また、沖縄本島及び奄美群島の個体群と遺伝的に異なっている上に頭骨の内、上顎骨にある涙骨と口蓋裂の形状、乳頭の数や位置に相違点があるとの報告があり、今後検討を経て別亜種とされる可能性が高い。 食性は雑食で、スダジイ等の木の実や小動物(昆虫類やミミズ等)を捕食し、夜間に農耕地に出没し、農作物を食害することもある。繁殖期は年に2回(10-12月、4-5月)で、年に1回から2回出産すると考えられている。奄美群島のリュウキュウイノシシは頻繁にウミガメの卵を食べるようになったことが知られている。 徳之島の個体群は、環境省レッドリストで地域個体群に、鹿児島県版レッドデータブックでも絶滅危惧I類で掲載されており、保護の重要性は高い。西表島には比較的多くの個体が生息するが、森林開発や狩猟により全体的な個体数は減少傾向にある。 絶滅のおそれのある地域個体群(環境省レッドリスト):徳之島の個体群 鹿児島県版レッドデータブック - 亜種:絶滅危惧II類、徳之島の個体群:絶滅危惧I類 沖縄県版レッドデータブック - 情報不足
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