リグナムバイタ
リグナムバイタは、木材でありながら、ほとんど木材関連の業種に関係のないことで、非常に変わっているといえます。また、世界で一番重い木材であるため、あまり日常、木材にかかわりのない人々でも、頭の中では知っていても、多分、ほとんどが実物を見たり、触れたりすることがないという点で珍しいものといえます。この木材は、極めて重硬で、しかも、古くから金属などと摩擦するとその熱によって木材中から“ガヤック”と呼ばれる樹脂が滲み出て来て、それが潤滑剤の働きをして、接触している物体間のベアリングの役割をすることが知られています。この性質を利用して、船舶のスクリューのシャフトのベアリング材として、古くからよく知られています。これはリグナムバイタの板を、丁度桶のように丸い形にしてシャフトの周りを包むものです。一寸、おやっと思われるかも知れませんが、この木材はポンドいくらというように目方で取引されています。リグナムバイタは、天然分布地域としてはフロリダ南部、西印度諸島など、また大陸ではメキシコから中米さらにコロンビア、ベネズエラなどが知られていましたが、もう現在では、かなり市場材を供給出来る処は少なくなっています。この樹木は元来、あまり大きくならず、また生長も遅いので資源としての将来はあまり期待出来ないでしょう。 ■木材 |
リグナムバイタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/24 23:56 UTC 版)
リグナムバイタ(英語: lignum vitae[注 1])とは、ハマビシ科ユソウボク属の数種の樹木から得られる木材に対する総称であり、またそれらの樹木に対する一般名でもある。特にユソウボク属の一種であるユソウボク(Guaiacum officinale)に対する一般名称でもある[2]。さらに、ユソウボク属以外の木材がリグナムバイタと呼ばれることもある[3]。本項目では木材としてのリグナムバイタについて解説する。
注釈
出典
- ^ 森林総合研究所 (1963)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 平井 (1994)
- ^ a b Record (1921)
- ^ a b c d e f g h i j k ウォーカー (2006), p. 107
- ^ a b 須藤 (1996), p. 209
- ^ a b c 『新訂原色樹木大図鑑』, p. 369
- ^ a b 河村、西川 (2014), p. 222
- ^ Martin (1984), p. 85
- ^ Francis (1993)
- ^ ケアリー (2015), pp. 176–179
- ^ Brock, et al. (2012)
- ^ a b López-Toledo, et al. (2008)
- ^ Foster (1917)
- ^ “Wood Insulators”. National Insulator Association (2015年9月6日). 2020-00-23閲覧。
- ^ a b "Minutes of the Proceedings of the Institution of Civil Engineers" (1880), pp. 298–308
- ^ a b c d e 石原 (2002), pp. 203–204
- ^ a b c 星野 (1999), pp. 699–709
- 1 リグナムバイタとは
- 2 リグナムバイタの概要
- 3 ギャラリー
- 4 脚注
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