メーカーとしての特色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 00:05 UTC 版)
「ユニバーサル造船」の記事における「メーカーとしての特色」の解説
旧浅野財閥の日本鋼管の造船部門の起源は同根の横浜造船所で、後に浅野造船所、鶴見製鉄造船と改称し、戦時統合で兄弟会社の日本鋼管に合併し、その造船部門となった。旧日立系の日立造船の造船部門は、大阪鉄工所を起源とする。 詳細は「浅野造船所#概要」および「日立造船#明治・大正」を参照 商船・海洋事業本部と艦船・特機事業本部の2事業部制であり、商船事業は津と有明、艦船製造・改修対応は京浜と舞鶴、また艦船改修を中心とする因島と機能分担されている。研究開発は津の技術研究所に集約され、生産自動化設備の研究については有明事業所を中心に展開している。VLCC(大型原油タンカー)やスエズマックス型タンカー、アフラマックス型タンカーの世界有数のメーカー。ケープサイズのバルクキャリアでも世界トップシェアをほこる。事業所数5で国内最多。 特に艦船建造においては、旧日本鋼管、旧日立造船ともに、第二次世界大戦中、海防艦を大量に建造した実績があり、旧海軍艦政本部が基幹造船所として海防艦の開発・建造の中心的な役割を担わせている。以降、旧日本鋼管・旧日立造船は艦船分野への比重を拡大した歴史的経緯を有する。戦後は、旧日本鋼管と旧日立造船が海上自衛隊の掃海艇建造を独占。他にも旧日本鋼管は砕氷艦、旧日立造船は護衛艦も建造している。また日本鋼管が1959年に子会社化した横浜ヨットも海軍の指定工場として四式肉薄攻撃艇などを建造し、戦後は水中処分母船1号型や海上保安庁の巡視艇を建造している。 詳細は「浅野造船所#製品」および「日立造船#戦前建造された主な艦艇・船舶」を参照 2002年度の会社設立より一貫して造船建造量は国内トップで、2004年度は世界でも4位だった。しかし、一方で2005年度の売上高は1397億円で国内4位。生産・受注は好調だが、船価の値上げが遅れる一方、厚鋼板など原材料価格が高騰しており、収益の改善は2007年度以降と見込まれる。 艦船・官公庁船分野では、ユニバーサル造船にのみ建造可能な木製の掃海艇や砕氷船など幅広い事業分野に対応している。防衛省の2005年度契約相手方別契約高順位は、6位で397億円(木造の掃海艇の建造は2010年就役の「たかしま」で終了した。)。
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