マークV戦車とは? わかりやすく解説

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マーク V 戦車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/16 18:24 UTC 版)

マーク V 戦車
性能諸元
全長 8.05 m[1]
全幅 4.11 m(雄型)[1]
3.20 m(雌型)[1]
全高 2.64 m[1]
重量 29 t(雄型)[1]
28 t(雌型)[1]
速度 7.4 km/h[1]
主砲 57mm砲×2(雄型)[1]
副武装 機関銃×2(雄型)または6(雌型)[1]
装甲 14 mm[1]
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マーク V 戦車(マーク 5 せんしゃ、英語: Mark V tank)は、イギリスが開発した世界初の戦車であるマーク Iの改良型であるマーク IVの問題点を改善・改良した戦車である。

概要

マークIから続く菱形戦車の集大成で、第一次世界大戦に投入された量産型では最終型になる。

菱型の車体構成はマーク IVとほぼ同じであるが、各種の改良が加えられている。駆動系では戦車用として開発されたリカードエンジンが搭載されて機動力が向上し、さらに遊星歯車式変速機の搭載により従来型では4人がかりであった操縦が1人で可能になった[1][2]。また、菱形戦車の特徴でもあった大型尾輪が正式に廃止されており、後方射界が開けたので、車体後部に機関銃が一挺追加されている。

武装はこれまでの菱形戦車と同じく、砲装備の雄型と機関銃のみの雌型があるが[2]、機関銃は空冷式のホチキスに換装され、球状銃架を採用したことで射界を広くとれるようになった[1]

ベルリン攻防戦におけるマーク V 戦車

第二次大戦末期のベルリン攻防戦において、2両のマーク V 戦車が、ドイツ軍によって戦闘に投入されて、破壊されたとする説がある。

ロシア革命の内戦中、イギリスから白軍へ送られたマーク Vが、赤軍に鹵獲され、スモレンスクの博物館に展示されていたものが、第二次世界大戦時の独ソ戦でドイツに鹵獲され、戦利品としてべルリンへ輸送され、屋外展示されていたものが、ベルリン攻防戦の戦闘で破壊されたものと考えられる。破壊されたマーク V 戦車の傍には、防盾と車輪ごと、車体上面に載せられていたと思われる大砲(おそらく、第一次世界大戦時のドイツで開発製造された10.5 cm 榴弾砲 もしくは 重野砲)が転がっている。それは明らかにマーク V 戦車のオリジナルの武装ではないし、砲脚が無いことから、砲単体で使われたものではない。ベルリンのマーク V 戦車は、ヒトラーユーゲントによって稼働運用されていたとする説がある。


「時々、あれは夢だったのだろうかと思う」

彼はその運命的な飛行を思い出して考える。彼とナビゲーターのジョージ・コンプトンが最後に会ったのは、この会議の前に、ベルリン上空で燃え盛るB-17から脱出していたときであった。コンプトンは、片目を失うなど、大きな怪我を負っていた。シュリムシャーはほとんど無傷で帰ってきた。ボンバルディアのジェームズ・コンウェイも無傷で脱出した。砲弾が文字通り彼の足元で炸裂し、弾丸があちこちに飛び交っていたが、彼は触れられなかった。彼はパラシュートで降下し、ヒトラーユーゲントのグループのように見えたものに捕らえられた。彼らは彼のアウターフライトスーツを剥ぎ取ったが、彼は電気加熱式フライトスーツは着たままであった。その後、彼は第一次世界大戦時の砲塔の無い戦車に乗せられ、ベルリンの街路を旅した。

「私はこの古い戦車の中に立って、この鮮やかな青いスーツを着てベルリン郊外を走っている」

彼は戦争のトロフィーになっていた。 — ノースウェスト・フロリダ・デイリーニュース 2003年1月


[1][2] - ベルリン攻防戦で破壊されたマーク V 戦車。背景の建物は、1944年5月24日の爆撃で焼失したベルリン大聖堂である。

登場作品

アニメ

のらくろ
1970年のTVアニメ版で猛犬連隊と敵対する敵軍(豚軍、山猿軍)の戦車として登場(ただし、マークIVの可能性もある)。

ゲーム

バトルフィールド1
 MarkV ランドシップとして登場

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 上田信『戦車メカニズム図鑑』グランプリ出版、1997年3月25日、19頁。 
  2. ^ a b 『世界の戦車パーフェクトbook決定版』株式会社コスミック出版、20頁。 


「マーク V 戦車」の例文・使い方・用例・文例

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