ポスト冷戦と新たなる挑戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 00:40 UTC 版)
「変革連合軍」の記事における「ポスト冷戦と新たなる挑戦」の解説
2002年のプラハ・サミットにてNATOはその軍事編制と概念を変革しなければならないことが認識され、21世紀における新たなる脅威と深化する多国籍連合による軍事行動への対応、そして技術上の進歩と教訓に基づいた各種新型装備の調達について、一元的に運用される機関の編制が決定された。NATOの変革事業では、NATOの組織構造は引き締められ、より効率的であることに焦点が合わされて再編成される。このために構造改革についての戦略的指揮命令中枢を変革連合軍に集約させ、実働作戦に関する戦略的指揮命令中枢は作戦連合軍(ACO / SHAPE)に集約させている。変革連合軍は2003年6月19日に正式に編成された。 NATO任務と活動の領域拡大に続き、冷戦同盟は変化し加盟国に対する現代的脅威に対処するために変革する努力が投じられた。これらの手法は「急速反復変革的実験ベースライン(Baseline for Rapid Iterative Transformational Experimentation、BRITE)」として開発され、NATOの能力向上に役立てられた。BRITE応用の組み合わせは海洋環境認識の要請に応じる事を目的に設計された。この要請の成果はアメリカ合衆国の国際的中間的政府機関で主導し呼称する「海域察知(en:Maritime Domain Awareness)」に包括され、テロリズム、人身売買、麻薬、海賊行為およびスパイ行為を含む海洋紛争の脅威に対処するために役立てられる。 大西洋連合軍から改編されたことで、変革連合軍の指揮官には非海軍士官が就任するようになった。2010年9月29日、変革連合軍副最高司令官にポーランド陸軍のミェチスワフ・ビエニエク陸軍大将(pl:Mieczysław Bieniek)が就任し、組織改編後もSACLANT時代からの繰越で続いていた副最高司令官にイギリス海軍大将を充てる慣行が崩れた。また、2009年中頃にはNATO軍事機構に復帰したフランスから最高司令官が迎え入れられ、フランス空軍参謀総長であったステファン・アブリアル空軍大将が就任、代々アメリカ軍の大将(統合戦力軍司令官が兼任)が就いてきた慣行も崩れた。
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