ホウ素中性子捕捉療法 (BNCT)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 07:05 UTC 版)
「同位体」の記事における「ホウ素中性子捕捉療法 (BNCT)」の解説
ホウ素の同位体10Bの原子核に中性子を照射すると、核反応により高エネルギーのリチウムの同位体7Li原子核とヘリウム4He原子核を放出する。そこで、このホウ素10を特定の化合物に標識しガン細胞に選択的に取り込ませると、ガン細胞を選択的に中性子照射により破壊することができる。このガン治療法をホウ素中性子捕捉療法 (Boron Neutron Capture Therapy, BNCT) といい、日本国内では京都大学複合原子力科学研究所の京大炉 (KUR)、武蔵工業大学原子力研究所の武蔵工大炉(MITRR)、日本原子力研究開発機構のJRR-4の3箇所に実施できる施設があったが、2018年5月時点で利用可能な施設は京大炉 (KUR) のみである(武蔵工大炉は既に廃炉であり、JRR-4も廃炉予定(2017年6月に廃止認可)である。京大炉は福島第一原子力発電所事故の影響で研究用原子炉にも安全対策の強化が求められたことから2014年5月26日の定期検査入りをもって運転停止中であったが、新規制基準に対応する工事を終え、2017年8月29日に再稼働した。)。BNCTの課題として、中性子源に原子炉が必要ということで、汎用性に乏しかったが、NEDO-PJに参加する京都大学・森義治教授が、原子炉を使わずに中性子線を発生する小型加速器(百平方メートル程度の大きさ)のアイデアを2006年イタリアで開かれた国際学会で発表した。2013年には住友重機械工業が福島県の一般財団法人脳神経疾患研究所からBNCTシステムを受注し、世界初の院内設置型BNCTシステムとして2016年の治験開始、2018年の治療開始を目指している。
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