プロトタイプドム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 08:59 UTC 版)
初出は1981年6月発行の書籍『TV版 機動戦士ガンダム ストーリーブック2』の巻頭折り込みに掲載された大河原によるカラーイラストのひとつで、キャプションでは「ドムの試作完成機」とされた。その後、メカニックデザイン企画『モビルスーツバリエーション (MSV)』で詳細な設定が追加された。また、1981年9月発行のムック『ガンダムセンチュリー』の文中でも「ドムのプロトタイプ」について触れられている。 2機がジオン本国で完成し、ただちに地球へ降ろされ、キャリフォルニアベースで各種テストがおこなわれている。ジオン本国では本機の開発に全力を挙げており、最新鋭機として大きく期待されていたため、広報部による写真公表やニュース放送も数多くおこなわれている。連邦軍も本機には注目するが、当時同軍のMSは誕生したばかりで実戦配備まではおよんでいない。 1号機によるジャイアント・バズの試射実験は、キャリフォルニアベースの北側に8つある実験フィールドのうち最大の第5試射場で、記録フィルムの撮影も兼ねておこなわれており、本機の完成記念式典でもあったとされる。本国の広報部写真班によって撮影されたひとコマには、宣伝のために召喚された多くの将軍たちや報道関係者が写っている。後方で作業している第23メンテナンス・スコードロンの陸戦型ザクIIには、式典用のマーキングがほどこされている。1号機にはフレデリック・クランベリー大佐が搭乗し、花を添えている。 カラーリングは黒とグレーを基調に一部が赤で塗り分けられており、塗り分けは異なるものの量産型に近い。なお記録によれば、肘部や腰部に部隊マーク風に描かれている紋様は、式典に際してザビ家の命令によってほどこされたとされ、腹部の翼のような紋様は「ジオンマーク」とされる。また、キャリフォルニアベース所属のガウ攻撃空母や作業用ザクにも使用されている、第4戦術MS部隊のエンブレムが本機にほどこされたとする資料もある。本機と量産型との差異ははほとんどなく、外装の整理がおこなわれたに過ぎないが、量産型はランドセルが機体と一体化されている。記録では本機は2機の生産に留まり、その後キャリフォルニアベースに引き渡されている。
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