フランクレポートとは? わかりやすく解説

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フランクレポート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 07:01 UTC 版)

フランクレポート (Franck Report) は1945年6月11日シカゴ大学に設けられた7人の科学者による委員会が、原子エネルギー、特に原子爆弾の社会的、政治的影響を検討して大統領の諮問委員会に提出した報告書である。 報告書では、戦後の核管理体制実現の重要性とともに、日本に対する原子爆弾の無警告での使用に反対していたが、提議は拒絶された。


  1. ^ ウィアート, S. R., シラード, G. W. 編『シラードの証言: 核開発の回想と資料 1930–1945年』伏見康治, 伏見諭 訳、みすず書房、1982年。ISBN 4-622-02430-6 pp.235–241.
    ローズ, リチャード『原子爆弾の誕生』神沼ニ真、渋谷泰一訳、啓学出版、1993年。 紀伊國屋書店、1995年。〈下巻〉ISBN 4-314-00711-7, p.400–406.
  2. ^ Steiner, Arthur (1975). “Baptism of the Atomic Scientists”. Bulletin of the Atomic Scientists 31 (2): 21–28. 
  3. ^ Schollmeyer p.39, The moral appeal.
    Feis, Herbert (1966). The Atomic Bomb and the End of World War II. Princeton, NJ: Princeton University Press. p. 51. ISBN 978-0-691-01057-1 (pbk) 
    Lanouette, William (1992). Genius in the Shadows: A Biography of Leo Szilard, the Man Behind the Bomb. Charles Scribner's Sons.. pp. 267–268. ISBN 978-0-684-19011-2  (1994) University of Chicago Press, ISBN 978-0-226-46888-4 (pbk). 引用は Lanouette より訳出。
  4. ^ Schollmeyer p.39, The legacy.
    Rabinowitch, Eugene (1964). “James Franck, 1882–1964; Leo Szilard, 1898–1964”. Bulletin of the Atomic Scientists 20: 16–20. http://books.google.com/books?id=ygcAAAAAMBAJ&pg=PA16. 
  5. ^ Compton, A. H., E. O. Lawrence, J. R. Oppenheimer, and E. Fermi. “Recommendations on the Immediate Use of Nuclear Weapons, June 16, 1945”. Leo Szilard Online. 2010年8月26日閲覧。
  6. ^ Rhodes, Richard (1986). The Making of the Atomic Bomb. New York: Simon & Schuster. ISBN 0-684-81378-5 (pbk)  pp.642–651 (ローズ, リチャード『原子爆弾の誕生』神沼ニ真・渋谷泰一訳、啓学出版、1993年。 紀伊國屋書店、1995年。〈下巻〉ISBN 4-314-00711-7, pp.412–424).
  7. ^ Schollmeyer p.39, The legacy.
  8. ^ ウィアート, S. R., シラード, G. W. 編『シラードの証言: 核開発の回想と資料 1930–1945年』伏見康治, 伏見諭 訳、みすず書房、1982年。ISBN 4-622-02430-6 pp.243–245.


「フランクレポート」の続きの解説一覧

フランク・レポート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/13 02:14 UTC 版)

暫定委員会」の記事における「フランク・レポート」の解説

「フランク・レポート」も参照 この決定は、6月12日ごろスティムソンらにシカゴ大学冶金研究所一部科学者グループから届けられ報告書によって多少なりとも再議論の対象となった。 この報告書フランク・レポートは、原爆実戦使用に対して懸念強かった冶金研究所において、アーサー・コンプトン科学顧問団討議し暫定委員会結果報告することを約束設置した委員会から生まれてきたものであった報告書には、デモンストレーション、すなわち無人地域における原子爆弾爆発実験他国公開すべきであるという提案盛り込まれていた。 科学顧問団の4人の科学者は、デモンストレーション戦争終らせるのに十分なものとなりうるのかどうか6月16日ロスアラモス行われた会合議論している。 夜まで続いた議論結果顧問団委員会への公式報告次のような否定的なものであった。 これらの爆弾最初の使用に関する我々科学者同僚意見は、完全に一致したものではなく純粋に技術的なデモンストレーションを行うべきという提案から、最も効果的に降伏促すよう軍事的に活用すべきという提案までの幅がある。 純粋に技術的なデモンストレーション主張する提案は、原子爆弾使用を〔国際的に非合法化しようと望んだものであり、もし我々が今この兵器使用すれば将来交渉における我々の立場不利益もたらすであろうことを恐れたのである。 他の者は、即時軍事的使用によりアメリカ人生命を救う機会もたらされることを強調しこうした使用国際的な将来の見通しをも改善するものと信じている。 そこでは、この特定の兵器廃絶よりも戦争抑止により大きな関心がある。 我々は自分たちがこの後者の見方に近いところにいるのだと理解する。 すなわち、我々は、この戦争の終結もたらすような技術的デモンストレーション提案できず、直接軍事的使用代わる受け入れ可能な代替案見出せない。 この報告より前、オッペンハイマー暫定委員会報告求められていることを説明した上で親し同僚科学者原爆使用について意見求めている。 問われロバート・R・ウィルソンは、原爆使用するべきではなく日本何らかの方法警告を受けるべきだと答え、数週後に予定されていた初の核実験トリニティ実験)に日本人呼んではどうかと提案したオッペンハイマーはその答えに「もし、爆発しなかったときは〔どうするのか〕?」と返している。 歴史学者シャーウィンらは、オッペンハイマー同僚多くデモンストレーション賛成していたことを知っていたはずだとし、原爆直接使用するという結論に彼が導かれ理由を、この戦争原爆使用することがすべての戦争廃絶させるとオッペンハイマー確信するようになっていたからだと説明する一方、後にオッペンハイマーは、自分達が当時基本的な軍事状況も、日本他の方法降伏しうるかも、日本本土侵攻本当に避けられないのだったかについても無知だったとし「我々の心の奥侵攻避けられないという考えがあったのは、そう聞かされていたからだ」と述懐している。 この科学顧問団報告6月21日暫定委員会会議検討され結果5月31日6月1日会議での結論再確認している。

※この「フランク・レポート」の解説は、「暫定委員会」の解説の一部です。
「フランク・レポート」を含む「暫定委員会」の記事については、「暫定委員会」の概要を参照ください。

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