フィクス

実用日本語表現辞典

fix

別表記：フィクス

「fix」の意味

決定する, 修正する, 修理, 調整

「fix」とは、固定する・決定する・修正する・元に戻す・解決するなど動詞、あるいは調整・調節・修理などの名詞の意味を持つ英語表現である。元々様々な意味を持つ英単語であるが、更に口語表現やスラングを含む多岐に渡る。意味を理解する上では、主に「修理する」と「固定する」のどちらであるかを考えると分かりやすくなる。例えば、「I fixed her hair in a bun.」では髪の毛を固定する、という文章から転じて「髪の毛を束ねた」という表現になる。

また、日本においてはビジネス用語として、「fix」をカタカナ語読みした「フィックス」という表現を使うことがある。特に「固定する（固定した後は動かさない）」という意味において使われることが多く、予定やスケジュールなど約束をする場合や、設計図や資料等の最終決定版を示す場合に使われる。

「fix」の発音・読み方

「fix」の発音記号は「fiks」であり、カタカナ語読みすると「フィクス」となる。

「fix」の活用変化一覧

「fix」の活用変化は、「fixes（三人称単数現在形）」、「fixing（現在分詞形）」、「fixed（過去・過去分詞形）」と規則変化する。

「fix」の語源・由来

「fix」の語源は、「釘を打つ」という意味を持つラテン語「figo」であるとされる。釘を打つ、すなわち「固定する」という言葉として発展したと考えられる。

「fix」を含む英熟語・英語表現

「fixする」とは

「fixする」とは、日本のビジネス用語の一つである。おおよそ「最終決定」という意味で用いられる。元の英単語表現で言うところの「固定する」といった意味が強く、単純に決定するだけではなく、今後、変更することがないような場合に用いられる。例えば「設計書は最新版のものでフィックスした」といった形で用いられる。

「fixでお願いします」とは

「fixでお願いします」とは、日本のビジネス用語の一つである。「fixする」と似たような意味を持つが、おおよそ「最終決定したので（それに従うように）お願いします」というニュアンスを伝える時に使う表現である。例えば、会議の出欠確認などが行われ、より多くの人が出席できそうな日を見繕った後で、「次の会議は18日の13時開始にfixでお願いします」といった言い方をすると、これ以上の日程変更はできないことを端的に伝えられる。

「FIX窓」とは

「FIX窓」とは、直接窓枠にガラスをはめ込み、固定した窓のこと。日本においては「はめ殺し窓」とも呼ばれることがある。窓ではあるが開閉することができないので、気密性が上がって暖房効率が高まる上、採光を確保しながら防犯効果も高いというメリットがある。一方、一部だけ窓を開けたいという需要もあることから、「滑り出し窓＋FIX窓」や「腰窓＋FIX窓」のように開閉できる窓とFIX窓を組み合わせた構造も多い。

「fix」の使い方・例文

「fix」という英単語を使う場合は、主に「修理する」か「固定（決定）する」という二種類の意味が多く、「I need to fix this.（私はこれの修理しなければならない）」や「I will let you know once we fix the schedule.（予定が決まり次第、ご連絡します）」などという用い方になる。それ以外の表現では、「与える」「用意する」「解決する」などの意味も持つため「I well fix a drink for you.（飲み物をいれてあげましょう）」や「He knowed way to fix a problem.（彼は問題を解決する方法を知っていた）」などという表現もできる。

日本において「フィックス」というビジネス用語として使う場合は、「次の予定は12月1日でフィックスで大丈夫ですか？」といった形で、スケジュールの約束を取り付ける場面などで使うことが多い。なお、「フィックスできるか？」といった質問に対して「フィックスでお願いします」など「可」の返答をした場合、「それ以降は変更しない」という意志を伝えることになるため、変更の可能性がある場合は使用しない方が無難である。また、最終版という意味で「フィックス版」という言い方をすることもあり、この場合は「フィックス版をフォルダに保存しておいて」や「取引先にフィックス版を送りました」などと使う。1796

（2023年3月13日更新）