ハチの一刺し発言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 21:19 UTC 版)
証言を行った日、慌ただしくいくつかのマスコミの取材に応じて内部告発に踏み切った動機などについて語った。 「4年間ずっと田中側の冷たい態度と中傷に耐えてきたが、権力によって真実が曲げられるのを防ぎたかった。子供を取られ女の幸せを守れなかった私が、国民の一人として何ができるかを考えた。証言した理由には私的な面と社会正義からのと二つがあり、私的な面とは離婚後、子供たちに会わせてもらえなかったことで、社会正義に関しては、権力の下にいて何でもできるという元夫を許せないということ。田中先生には敬意を抱いているが、その周りが司法当局にまで圧力をかけたり、多くの人々がその権力を気にして躊躇したり、証言を拒んだりしているのを無視できなかったことが理由です。また榎本氏が自分のことを『財産を持ち逃げした女だ』という噂を流布していることに、プライドを傷つけられたことも理由の一つです。しかし元夫の口から一言でも『申し訳なかった』という言葉があったら、私の気持ちも収まったかもしれません。子供には裁判に出たら、なお会えなくなるだろうと考えたが、それならいっそ証言台に立って子供に真実のメッセージを送りたいと思いました。現金授受の件については何年間も悩み続けたが、ここまで事件が明るみに出ている以上、国民の一人として真実を言わないと、将来苦しみ続けると思い勇気を起こしました。三権分立という国の基本が崩れ、将来国民が苦しむことにもなりかねないからです。世間一般で言えば刺したということになるけれど、田中先生はまさか女一人を相手にいじめてやろうということはないでしょう」 - 榎本敏夫のアリバイ主張については? - 「嘘ばかりです。I被告の領収書については『表に出てはいけないものが出てしまった』と嘆息していました。証拠隠滅は榎本が当然やるところだったが、動転して毎日『どうしよう』と言うばかりで私がやらざるをえなかった。今日、証言したことは検察庁で供述したことの5分の1に過ぎないし、私の証言に根拠がないと反証してくるなら、立証するためいつでもまた法廷に立ちます」 - 証言に際しての覚悟は? - 「蜂は一度刺したら死ぬと言うが、私も同じ気持ちです」 と締めくくった。この台詞は流行語にもなって、以後、榎本三恵子を語るときは必ずハチの一刺し、女王蜂、女バチというキーワードがついて回ることになる。
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