ドラゴン・レディ
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ドラゴン・レディ (英語: Dragon Lady) は、南アジア人および東アジア人のステレオタイプ。強く、狡猾、傲慢、そして神秘的な女性を表す[1]。この言葉は中国ではなく西洋で使われ始めた。女優アンナ・メイ・ウォンが演じた役柄から着想を得て[2]、コミック・ストリップの『Terry and the Pirates 』に登場する悪役の女性を表す言葉として使用されるようになった[1][2]。パワフルなアジア系民族の女性や多くのアジア人映画女優に対して使用されている。このステレオタイプは社会文学で広く使用されている。1930年代にこの言葉が使用されるようになる前に存在していた人に対しても使用されることがある。また、パワフルだが短気な女性に対する侮蔑の意味でも使用される。
- ^ a b Herbst, Philip (1997). The color of words: An encyclopaedic dictionary of ethnic bias in the United States. Intercultural Press. p. 72. ISBN 978-1-877864-97-1
- ^ a b c Prasso, Sheridan (2006). “Hollywood, Burbank, and the Resulting Imaginings”. The Asian Mystique: Dragon Ladies, Geisha Girls, and Our Fantasies of the Exotic Orient (Illustrated ed.). PublicAffairs. pp. 77–83. ISBN 978-1-58648-394-4
- ^ John Simpson and Edmund Weiner, ed. (1989). "dragon, dragoness". Oxford English Dictionary (Second ed.). Oxford University Press. ISBN 0-19-861186-2。
- ^ a b Harvey, Robert C. (1995). Annotated Index to Milton Caniff's Terry and the Pirates. ASIN: B0006PF3SS
- ^ "Escape Artist", Time, Monday, January 13, 1947.
- ^ Lilius, Aleko E. (1991). I Sailed with Chinese Pirates. Hong Kong: Oxford University Press. ISBN 0-19-585297-4
- ^ Bok (pseudonym) (1932). Vampires of the China Coast. London: Herbert Jenkins
- ^ Harvey, R. C. (2007). Meanwhile...: A Biography of Milton Caniff, Creator of Terry and the Pirates and Steve Canyon. Seattle: Fantagraphics Books. p. 213. ISBN 978-1-56097-782-7
- ^ Seagrave, Sterling (1992). Dragon Lady: The Life and Legend of the Last Empress of China. New York: Vintage Books. ISBN 0-679-73369-8
- ^ Hodges, G. R. G. (2004). Anna May Wong: From Laundryman's Daughter to Hollywood Legend. New York: Palgrave Macmillan. ISBN 978-0-312-29319-2
- ^ For example, the review of Daughter of the Dragon" in The New York Times, August 22, 1931.
- ^ Bigelow, Poultney. "A New View of the Empress Dowager of China; Tsu Hsi, the Little Woman Who Rules the Celestial Empire and its Three Hundred Millions of People". The New York Times. June 26, 1904.
- 1 ドラゴン・レディとは
- 2 ドラゴン・レディの概要
- 3 関連事項
ドラゴン・レディ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 02:22 UTC 版)
1963年、カトリック教徒優遇政策と仏教徒に対する弾圧を推し進めたジエム政権に抗議して、首都のサイゴン市内で焼身自殺を完遂した僧侶、ティック・クアン・ドックの行動を、「あんなのは単なる人間バーベキューよ」「僧侶が一人バーベキューになったから何だって云うの」「西欧化に抗議するのにアメリカ製のガソリンを使うなんて矛盾してるわ」などと、英語でアメリカ合衆国のテレビインタビュー上で大放言をした。 マダム・ヌーのこの不見識な発言は、世界中のメディアで報道され、とてつもない大顰蹙を買い、直後に謝罪をしたものの、世間は黙っておらず、当時の南ベトナムの事実上の宗主国である、アメリカ合衆国大統領のジョン・F・ケネディもこれに激怒し、これは1963年11月の軍事クーデター の一因になったと言われている。このような発言を連発したことと、実力者である夫の威を借りて強権的な態度を取り続けたことから、欧米のメディアからドラゴン・レディという渾名をつけられた。
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ドラゴン・レディ
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「アメリカ合衆国における東アジア人のステレオタイプ」の記事における「ドラゴン・レディ」の解説
「ドラゴン・レディ」も参照 東アジア人女性は攻撃的、性的日和見主義、金目当てで女の武器を使うと描かれることもある。西部劇の映画や文学でこのような狡猾な「ドラゴン・レディ」としての東アジア人女性が度々描かれている。ドラゴン・レディは「芙蓉娘」、「チャイナ・ドール」、「ゲイシャ・ガール」、戦争花嫁などの控えめなステレオタイプのイメージとは一線を画している。 近現代、ドラゴン・レディのステレオタイプはコメディ・ドラマ『アリー my Love』(1997年-2002年)でルーシー・リュー演じるリン・ウーによって描かれた。リンは冷淡、残忍な中国語を話す中国系アメリカ人弁護士であり、アメリカで知られていない快楽の知識を持っている。当時、この役がテレビに登場する唯一の主要な東アジア人女性役で、このステレオタイプに抗議する者は誰もいなかった。そのためリン・ウーの描き方は学術的注目を浴びた。ワイオミング大学アジア系アメリカ学教授ダレル・ハマモトはカリフォルニア大学デービス校にてリンについて「ソファでリラックスしながら平凡で無気力な日常から一時的に逃れるため、白人男性が作り上げたネオ・オリエンタリストの自己満足的なファンタジー」としつつ、「東アジア系アメリカ人女性は簡単な女ではないと白人主義のアメリカに力強いメッセージを送った」と語った。近年、ルーシー・リューはリン・ウー役を演じたことによってこのステレオタイプを広めたとして非難されている。
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