テープ止めタイプ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 06:35 UTC 版)
テープ止めタイプはフラットタイプのおむつにおむつカバーの機能の一つである面ファスナーの固定部と横漏れ防止のギャザーを一体化させたものであり、基本的におむつカバーは不要である。乳幼児用と大人用では形状が違い、大人用の方が股上部分が大きく、臍まで隠れやすい。当て方は使用者を仰向けに寝かせ(仰臥位)、テープが取り付けられている部分を後ろにして、仰向けのまま下半身を持ち上げるか、使用者の体を持ち上げて横に動かし側臥位にして、お尻にあたる部分におむつを差し込む。この時汚れたおむつがある時は、汚れたおむつの下に新しいおむつを敷き、汚れたおむつを開いて局部を清拭したあとに汚物の付着に注意しながら汚れたおむつを抜く。次におむつのギャザーに合わせてお尻を乗せ、性器を包むようにテープ固定部のライン表示が入った側を前にして当て、左右のラインの位置が均等になるように乳幼児用は2つ以上、大人用は4つ以上のテープで固定する。ズボンを完全に脱がさなくても交換でき、コスト的にも比較的安価であるが、使用者を寝かせて装着・交換する必要があり、ベッドや布団などの寝かせるスペースが必要であるため、外出先でもベビーベッドや授乳室などの寝かせるスペースを確保しやすい乳幼児はともかく、ユニバーサルベッドを設置してあるトイレの位置を把握しなければならない大人のお出かけ用にはあまり向いていない。そのため、自由に歩ける前の赤ちゃんや寝たきりの者に使われることが多く、自分で歩ける人でも寝ている状態ではパンツタイプより吸収体が大きくて漏れにくいことから就寝用に使われることが多い。乳幼児の場合は子供が立てるようになり活発に動き、じっとしていなくなると子供が立ったままでもおむつを交換できるパンツタイプが便利なため、「Lサイズ」前後でテープ止めタイプからパンツタイプに変える人が多く、テープタイプは「ビッグサイズ」を取り扱う銘柄が少なくなっている。また、大人用は乳幼児用とは異なりパッド併用を前提とするため、吸収体が薄かったり、ドーナツ状になっている製品も見られる。かつての製品は外側の素材がビニール剥き出しであったが、各社とも乳幼児用は1990年代後半以降、大人用は2000年代前半以降の製品からビニールから不織布へと変化し、肌触りが改良されている。
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