サンカイ作戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 15:10 UTC 版)
「平成25年台風第30号」の記事における「サンカイ作戦」の解説
11月12日、防衛省はフィリピン政府の要請により、外務大臣からの自衛隊の部隊などによる国際緊急援助活動へ協力を求める協議をうけて、12日夜に自衛隊員2名が先遣調整係として派遣、13日にはフィリピン国際緊急援助隊として合計50名の派遣を決定し、物資輸送のための航空自衛隊の輸送機KC-767、C-130H各1機も空輸隊50名として近く派遣する方針を決定した。 13日午後、小野寺五典防衛大臣はフィリピン政府との調整が必要で決定はしていないが国際緊急援助隊として過去最大規模の自衛隊派遣となる1,000人規模で準備をさせていると表明。防衛省によると、当初、沖縄周辺海域で米軍と離島防衛訓練への参加を予定していた海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」を演習から離脱させたほか、大型護衛艦「いせ」や補給艦「とわだ」、CH-47輸送ヘリ3機などを派遣に備え待機させているとした。 15日、防衛省は国際緊急援助活動の実施に関する自衛隊行動命令の一部を変更する行動命令を発出、派遣部隊を、防衛大臣直轄のフィリピン現地運用調整所と、自衛艦隊司令官の隷下に置かれるフィリピン国際緊急援助統合任務部隊の2部隊に再編成し、派遣部隊の定員を約50名から約1,180名に増員し、主要装備について、KC-767空中給油・輸送機2機、C-130H輸送機7機、U-4多用途支援機1機、CH-47輸送ヘリコプター及びUH-1多用途ヘリコプター各3機、輸送艦、護衛艦及び補給艦の計3隻を派遣し、医療活動等に加えて、防疫活動及び現地における救援物資等輸送を新たに任務にするとした。因み2011年に就役した「いせ」は今回、初の海外派遣となった。後日、一連の台風30号のフィリピンに対する国際援助活動について「サンカイ作戦」(サンカイ=ワライ語で友達)と呼ぶことを決定。 12月13日に防衛省は同作戦の終結命令を発出。同月18日まで物資空輸を実施し、期間中の活動実績として医療行為として2,646名を診察、11,924名をワクチン接種、95,600 平方メートルの防疫作業を実施。また、輸送任務として2,768名の被災者、2,900名の兵員やボランティアなどを輸送。さらに632.54 トンの物資を輸送し、同月20日をめどに撤収した。
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