コンカレント‐エンジニアリング【concurrent engineering】
CE
【英】:Concurrent Engineering
製品開発の生産性を向上するには、ツール類、基礎データの整備のみならず、各部門の英知をタイミングよく結集するためのシステムが必要である。
コンカレント・エンジニアリングは、1982年にDARPA(Defense Advanced Research Projects Agency)が設計プロセスの並列性を向上する方法を研究したのが始まりである。
1986年のIDA Report R-338では、次のように定義している。
「コンカレント・エンジニアリングとは、製品およびそれに関わる製造やサポートを含んだ工程に対し、統合されたコンカレントな設計を行おうとするシステマチックなアプローチである。このアプローチは、品質・コスト・スケジュール・ユーザの要求を含む概念から廃棄までのプロダクト・ライフサイクルの全ての要素を、研究者に最初から考慮させるよう意図されたものである。」
コンカレント・エンジニアリングを日本語で表わせば「同時進行技術活動」である。
開発の初期段階から設計・試験・購買・生産技術・外注業者・製造・品質保証などの各部門が参加してベクトルを合わせるべくコミュニケーションを図り、ドゥ・イット・ライト・ファーストタイムで設計し、極力設計変更をしなくても済むようにするのである。
コンカレント・エンジニアリングの期待成果は、開発期間短縮、開発資源の有効活用、コストダウンなどである。
コンカレントエンジニアリング
同時並行開発。デザイン部署が初期の開発段階からCADデータをもつことにより設計、実験、生産、販売、サービスなどにわたる各部署がデータを共有し、デザイン作業と同時に検討が進められる開発方式。同時進行のパラレル開発は効率が高く開発期間の短縮に貢献している。
コンカレントエンジニアリング
コンカレントエンジニアリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 16:33 UTC 版)
「生産技術」の記事における「コンカレントエンジニアリング」の解説
1990年代中盤から設計部門に3DCADが普及し、生産技術部門へも3DCADおよび生産性検討の支援ソフトが普及するようになる。これにより生産性に関する要望を早期に製品へ反映しやすくなった。設計と生産性検討を同時に進める事をコンカレントエンジニアリングと呼ぶ。 最近の3DCADは、コンカレントエンジニアリングにおける性能向上を謳い文句にしているものが多い。コンカレントエンジニアリング専用のソフトウェアや、通信機能を強化して海外の製造工場とのコンカレントエンジニアリングを容易にした大規模なシステムも売り出されている。コンカレントエンジニアリングを目的としたシステムでは3DCADを中心に、応力解析システムやオフラインティーチングシステム、作業性解析システム、コスト見積システム、ラインシミュレーションシステムなどが連動して機能するものも存在する。
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