カナダ時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 16:53 UTC 版)
1960年代の終わりにカナダに移住。ロッチデール大学(Rochdale College)草創期の実験的教育に関わる。 1970年、SFの蔵書のうち英語で書かれ公刊されたもの全てをトロント公共図書館(Toronto Public Library)に寄贈した(メリル・コレクション)。 また、1970年夏に初来日し、東京・名古屋・大津で開催された「国際SFシンポジウム」に参加、大阪で開催された日本万国博覧会を見学し、帰り際には日本のSFを翻訳したい、そのためにまた日本で過ごしてみたいと言い残した。1972年3月、再来日し、日本SFの英訳プロジェクトのため半年間過ごした。この時の英訳プロジェクトは頓挫したものの、グラニス・デイビスに引き継がれてアメリカでの出版に繋がった。メリルの日本滞在が引き起こした衝撃は大きく、その後、矢野徹の発案で翻訳勉強会が開かれるようになるなど、日本のSF翻訳家に影響を与えた。 1976年にはカナダの市民権を取得。1970年代中期から晩年に至るまで、平和運動に多くの時間を費やす。1980年代初期にはカナダ国立文書館に膨大な量の私信、未発表原稿、日本のSFに関する資料を寄付した。 1997年9月12日、心不全のためトロントで死去。同年、アメリカSFファンタジー作家協会(SFWA)から名誉作家(Author Emeritus)の称号を贈られた。 2003年、Emily Pohl-Wearyとの共著「Better to Have Loved: The Life of Judith Merril」で、ヒューゴー賞関連書籍部門を受賞。
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