カデットA(1962年-1965年)
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「オペル・カデット」の記事における「カデットA(1962年-1965年)」の解説
戦後ドイツにおけるモータリゼーションの進行に乗じる形で、オペルは1962年10月、22年ぶりに「カデット」の名前とともに1,000cc級大衆車を再登場させた。 全長3,920mm×全幅1,470mm×全高1,410mm、ホイールベース2,325mmのフルモノコック車体で、生産性を配慮し大型プレス部材を用いたシンプルな造形であった。フロントに水冷直列4気筒OHV993ccの40馬力エンジンを搭載、後輪を駆動する。サスペンションはフロントが横置きリーフスプリング支持のウィッシュボーン独立懸架、リアが半楕円リーフリジッドという堅実かつ簡潔なものである。先代同様に軽量で、車重700kgに過ぎず、最高速度120km/hとフォルクスワーゲンに対抗できる充分な性能を発揮した。 このクラスの有力ライバルとしては、フォルクスワーゲンの他にドイツ・フォードの「タウヌス」が存在したが、タウヌスの1,200ccモデルは同時期のモデルチェンジで前輪駆動化されていた。基本モデルの2ドアセダンの他、3ドアワゴンの「キャラバン」、豪華版の「L」、2ドアクーペなどが順次追加され、3年余りで649,512台が生産されるヒット作となった。 英国・ヴォクスホールでは、カデットAとほぼ同じ設計のシャシーに独自のボディと1,056cc45馬力エンジンを搭載したボクスホール・ヴィヴァを1963年に発売、以後独自にモデルチェンジを重ねて生産した。 カデットとヴィヴァは1966年に相次いで登場する日本の1,000cc級大衆車・日産・サニー、トヨタ・カローラの設計にも影響を与えた。特に初代サニーの設計は、エンジンやサスペンション、造形など多くの面でカデットの影響が明白である。 Lのリアビュー クーペ
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