オクラ、フィレ・パウダー、ルー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 07:51 UTC 版)
「ガンボ (料理)」の記事における「オクラ、フィレ・パウダー、ルー」の解説
ガンボは、使われるとろみ成分によって分類することができる。オクラを使ったもの、フィレ・パウダーを使ったもの、およびこれらを使わずルー単体でとろみを付けたものの3タイプである。近年のレシピでは、オクラおよびフィレ使用のタイプは、更にとろみと風味を付けるために、色の濃いルーの使用を指定しているものが一般的である。伝統的にはオクラとフィレ・パウダーは、同じ料理に一緒に使われることはない。 ガンボ という言葉の語源は、アンゴラで話されているバントゥー語の方言でオクラを意味する「kingombo」がなまったものと言われている。 この言葉はカリブ海で使用されるスペイン語に「guingambó」または「qimbombó」として取り入れられた。この二つの言葉は、プエルトリコでは現在も使われている。 フィレ・パウダーは、ササフラスの葉を乾燥させ粉末にしたもので、ヨーロッパ人の入植者たちが入植した当時、チョクトー族が広く使っていたものである。近年のレシピにおいては、フィレ・ガンボは主たるとろみ成分としてルーを用い、フィレ・パウダーは食するものが食卓で好みによって振りかけるとされているものが多い。 ケイジャンあるいはクレオールのガンボで使用される色の濃いルーは、濃く色づくまでじっくりと火を通す。このタイプのルーでバターを使用すると焦げてしまうため、ラードあるいは食用油が好ましい。ルーをオクラと併用する場合には、香りが強くなりすぎるため色は浅めにするのがよい。多くのクレオール・ガンボは、ケイジャンのような色の濃いルーは使用せず、赤茶色のルーを使用する。「ルー」という言葉の語源はフランス語で赤色を意味する「rouge(ルージュ)」から来ている。「聖なる三位一体」を構成するセロリ、ピーマン、タマネギはスープストックを加える前の熱いルーの中に加えて調理されることが多い。 伝統的に、夏にはオクラ、冬にはフィレを使う習慣があり、これがガンボのタイプによっての特定の季節を連想させる要因となっているが、これは厳密なルールではなく、どちらかと言えば一般的な慣例である。例えば、魚介類のみを使用したガンボは通常フィレでとろみを付けることはなく、一方肉のみを使用したガンボはオクラを使用しない。これは、伝統的に漁を暖かい季節に行い、狩猟を寒い季節に行っていた習慣から来るものである。
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